2009年10月21日

九州のおいしさ 青空市で手渡し 「ふくおかマルシェ」開幕

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多くの人でにぎわう「ふくおかマルシェ」=福岡市東区のアイランドシティ中央公園多目的広場

 ヨーロッパなどの青空市「マルシェ」に倣った「ふくおかマルシェ」(西日本新聞社主催)が9月21日、福岡市で開幕。来年3月まで週末を中心に福岡市の都心部などで開かれる。農林水産省が全国で推進する「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」の一環。マルシェには九州各地から集まった旬の野菜や果物、人にも地球にもやさしい逸品が並び、「作る人」と「食べる人」との出会いや発見を生んでいる。「ふくおかマルシェ」の魅力を紹介する。

============ 「作る人」と「買う人」が一つの輪に ===============

●生産者の思いを知る
 「いらっしゃい、いらっしゃい」「旬の野菜や果物だよ」「国産米粉を使ったキッシュはいかが」-9月21日朝、秋晴れの空の下、アイランドシティ中央公園(福岡市東区)の多目的広場で開幕した「ふくおかマルシェ」には、こだわりの品を携えた25店が出店。オープニングセレモニーの風船飛ばしやテープカットに続き、威勢の良い呼び込みの声が飛び交った。
 この日は米粉のキッシュや季節の果物・野菜を使った手作りジェラート、長崎県・平戸の家庭に代々伝わる漬物など、季節感漂う野菜や果物、珍しい加工食品などが人気を集めた。店舗では「どこにあるお店?」「何という野菜?」「これはどんな料理に合うの?」などと、対面販売ならではの会話が生まれていた。

●九州全土から出店
 このように、都心部の消費者が生産者に接して、より深い知識を得てもらうことが、マルシェ開催の目的だ。福岡市のほかに東京・六本木やお台場、大阪、札幌など全国10都市でもこの秋、農水省のプロジェクトによってマルシェがオープン。公募で選ばれた事業者が来年3月までの毎週1―3日、生産者などに農産物などを直接販売する場を提供している。
 西日本新聞社が事業者となって開く「ふくおかマルシェ」は、九州全土から出店を募り、「フードアイランド九州」らしい豊かな品ぞろえを目指す。ジャグリングやフラダンスなどのストリートパフォーマンスの演出もあり、会場はフェスティバルさながらの熱気であふれていた。

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●九州3団体に農水大臣賞 21日に「豊かなむらづくり全国表彰」
 国などが農山漁村でのむらづくりの優良事例を表彰する「豊かなむらづくり全国表彰」の農林水産大臣賞に、九州から北九州市の「合馬校区まちづくり協議会地域振興部会」など3団体が選ばれた。九州農政局長賞を受賞した3団体とともに21日に福岡市・天神の福岡市役所ふれあい広場で開かれる「ふくおかマルシェ」会場で表彰される。

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●「出店者の話も楽しい」 みのう農民組合
 福岡県のうきは市や久留米市の生産農家約50人でつくるみのう農民組合は、一般的には渋柿で作る干し柿を、甘柿で作った自信作(200円)を携えて出店。同組合のブースではこのほか、柿酢や激辛ゆず胡椒(ごしょう)、こだわりの菜種油など耳納(みのう)エリアの農産物加工品や、同エリアで取れたタマネギをふんだんに使ったカレーのレトルトパックを販売。多くの人でにぎわった。
 同組合書記長の佐々木督文さん(53)は「甘柿の乾燥柿をはじめ、いろんな地域の物産品を見て、選んで、生産者と話せるのがマルシェの特色。掘り出し物を探しに足を運んで」とアピールした。

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●「野菜の美しさ 気付いて」 お野菜ベーグル工房 ベジキッチン
 「野菜がごろごろ入ってるベーグルですよ!」。ゴトウタカコさん(47)主宰の「お野菜ベーグル工房ベジキッチン」(福岡市東区)は、卵や乳製品を一切使わないヘルシーなパンの生地に、粉末ではなく野菜の角切りをたっぷり使ったベーグルを販売。スタッフが品物の説明をするそばからニンジンやゴボウ、雑穀など13種類のベーグル(280円)が次々と売れ、開店時に用意した約100個は30分ほどで完売した。
 ゴトウさんは「工房に追加注文しないと」とうれしい悲鳴を上げながら、「お客さんには、野菜そのものの味わいとそれぞれの色の美しさを感じてほしい」と話した。

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●「真心込めた品物に誇り」 日田地区 農村女性起業グループ
 かりんとうやこんにゃくずし、高菜巻きずし、梅干、ラッキョウ、みそなど"母の味"をずらりと並べたのは、大分県日田地区の農村女性起業グループだ。代表の渡辺晃子さん(66)は「母親だからこそこだわった安心・安全・真心の味がある」と胸を張る。
 マルシェで人気を集めたのは、日田特産のナシをはじめ、巨峰やピオーネ、ロザリオなど数種類のブドウのミックスパック(280円)。渡辺さんは「生産農家の自信と誇りをかけた品をぜひ堪能してほしい。みんなおしゃべり好きで、触れ合いを大切にする仲間です。マルシェではぜひ話し掛けて」と、楽しそうに話した。

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「マルシェンヌ」に選ばれた押切もえさん

●モデル・タレント 押切もえさんに聞く
 ▼生産者と触れ合い買い物ハッピーに
 マルシェを利用するすてきな女性「マルシェンヌ」に選ばれ、マルシェ・ジャポンを応援するタレントの押切もえさんに、事業への期待や意気込みを聞いた。
 -マルシェの体験は。
 押切 2年前に雑誌のロケで訪れたパリが最初です。ワゴンが石畳の通りの真ん中に並んで、色とりどりの果物や野菜、お花がたくさん。犬の散歩やおしゃべりをしながら買い物を楽しむ人たちでにぎわって、とってもおしゃれですてきでした。国内でも始まると聞いて、すごく興味を持ちました。
 -そこで買い物は。
 押切 きれいなブルーベリーを1パック買いました。身ぶり手ぶりのつたない英語でしたが、売り手のお兄さんはすっごい笑顔で一生懸命、理解しようとしてくれました。手渡しの魅力ってすごいなと思いました。
 -マルシェはどんな人にお薦めしますか。
 押切 私のような一人暮らしの独身女性にも、ご家族連れや主婦の方にもお薦めです。料理や野菜の知識がなくても、生産者から「これがおいしいよ」とか「こうやって使うのよ」と教えてもらえたら、安心です。心温まる触れ合いができて、ただの買い物がずっとハッピーになります。口に入れるものだからこそ、安心・安全なものに感謝したい。マルシェが国内に根付くよう応援したいですね。
 -九州の生産者や消費者にメッセージを。
 押切 大分の温泉に行ったとき、食事がすごくおいしかったんです。九州が誇るおいしい食材を、生産者の手でどんどん消費者に届けてほしいですね。安全・安心の野菜や果物を楽しみながら、もっと健康に、きれいになれたらいいなと思います。

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●出店者を随時受け付け中
 ふくおかマルシェ出店者を随時受け付けている。対象は、九州の農林水産物、またはそれを主原料とした加工品、日用品、草花、総菜、酒類を販売できる生産者、団体、企業。
 ■出店日時 2010年3月28日(日)までの間(1)福岡市役所ふれあい広場(午前11時―午後6時)(2)アイランドシティ中央公園(午前10時―午後4時)。※日程と会場の詳細は事務局に確認を。
 ■出店料 売り上げの10%(生鮮)―15%(加工品)

 ■出店申し込み 出店者専用事務局電話092(418)3515
 ■問い合わせ  ふくおかマルシェ事務局電話092(711)5492
 ■ホームページ http://www.marche-japon.org/


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 ▼主催 西日本新聞社
 ▼共催 福岡市、ふくおかマルシェ協議会


=2009/10/09付 西日本新聞朝刊=

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