2010年7月20日

筑後平野の人間模様描く

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 1980年度に福岡県の杷木町農協柿部会(当時)を日本農業賞に導くなど、営農指導員として活躍した杉富幸さん(73)が自らの歩みを重ねてつづった自伝的物語「あの虹の彼方(かなた)に」を、海鳥社から刊行した。A5判、252ページ、1575円。

 第2次世界大戦で父を兵役にとられ、その顔も知らぬまま母子で生き抜いてきた筆者。時代に翻弄(ほんろう)されながらも、懸命に生きる家族の姿と周囲の人間模様をていねいな筆致で描写した。「非情な世の風にたたかれ、あるときは人の情けに助けられながら苦しみを乗り越え、夢を信じて生きていかねばならない人生を歩いてきた私の生涯を、どうしても子孫へ残しておきたかった」と杉さん。筑後平野の自然、そして当時の生活ぶりもうかがえる貴重な一冊だ。

 海鳥社=092(771)0132。

=2010/07/18付 西日本新聞朝刊=

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