【福岡】太宰府市長選の候補者にアンケート 中学校給食や入札制度…課題への考えは

太宰府市長選に立候補した木村甚治氏(左)と楠田大蔵氏
太宰府市長選に立候補した木村甚治氏(左)と楠田大蔵氏
写真を見る

 西日本新聞は、28日投開票の太宰府市長選に立候補した前市教育長、木村甚治氏(64)と元衆院議員の楠田大蔵氏(42)に主要な市政の課題についてアンケートした。改革の意欲は共通するものの、市民に何を訴えるかの戦略の違いが回答からうかがえた。

 アンケートではまず、前市長が断念した中学校給食について尋ねた。両氏とも「完全給食を」と回答。その方式を、木村氏は「おいしく安全性に富む自校方式を目指す」と明記。楠田氏は「各方式の利点を再検討。財源は予算の見直しなど」とした。

 改善時期については、財源創出が最大の難問であることから、木村氏は「任期中に道筋をつける」、楠田氏も「1期目にめど」とほぼ同じような回答だった。

 昨夏、市総合体育館入札を巡る住民監査請求(結果は棄却)で不透明な入札実態が浮かび上がったのを機に、一部議員が議会で入札制度改革をただした。しかし前市長は自ら答弁に立たず、担当幹部が消極的な答弁に終始した。体育館入札は前々市長時代で市としては「制度運用に問題なし」としたいテーマのはずだ。

 興味深いのが第3問への木村氏の回答。市幹部だった木村氏は「透明性の高い制度を検討」と答えた。旧体制に逆戻りしないとの意思表示と思われる。

 一方、長年の課題である交通渋滞解消については、両氏とも国や県と連携して取り組むと回答。楠田氏は政策発表で「福岡空港と、観光客が多い太宰府を直結する新たな大動脈が必要。福岡市営地下鉄延伸が現実的だ」と夢を広げてみせている。

 「最も訴えたいこと」にあるように、行政経験を踏まえた個別具体論を説く木村氏と、若さとしがらみのなさなどイメージを強調する楠田氏との戦略の違いが鮮明なアンケート結果となった。

アンケート内容(回答は届け出順)

【問1】中学校給食について伺います。現在、市内4中学校の生徒は学校から出る牛乳と一緒に、家から弁当を持参するか、委託業者によるランチサービス(配達弁当)を利用、もしくはパンを購入するなどして、昼食を取っています。この現状についてどう考えますか。(1)このままでいい(2)改善が必要‐のいずれかに○をつけ、理由(40字以内)を説明してください。

木村氏(2)…栄養面、嗜好など実態に合う献立の工夫改善、および食文化を伝える給食を提供したい。

楠田氏(2)…子どもの食育と健康、家族の子育て支援のためにも完全給食実現を早期に完遂すべきだ。

【問2】(2)と答えた方に伺います。どのように改善しますか。(1)自校方式(完全給食)(2)センター方式(完全給食)(3)配達弁当(完全給食)(4)現時点では決めていない‐のいずれかに○をつけ、理由と変更時期、財源の見通しを説明してください(40字以内。(4)の場合はいつまでに、どうやって決めるのかを答えてください)。

木村氏(1)…小学校の自校方式はおいしく安全性に富んでおり同方式を目指し任期中に道筋をつける。

楠田氏(4)…各方式の利点を再検討し1期目にめど。財源は予算の見直し、ふるさと納税の活用など。

【問3】太宰府市の一般競争入札は、対象工事価格の下限が1億5000万円で、県内28市の平均約3000万円を大きく上回っています。一般競争入札は希望する業者が入札できるため、談合防止に効果があると指摘されており、導入を拡大する自治体が増えています。太宰府市の入札制度についてどう考えますか。(1)必要ない(2)見直すべきだ‐のいずれかに○をつけ、理由(40字以内)を説明してください。

木村氏(2)…先進自治体のケースを研究し、透明性の高い入札制度を検討する。

楠田氏(2)…国の制度改革に合わせ適正な制度にし、しがらみのない発想力を持つ新産業育成を行う。

【問4】市内中心部の交通渋滞解消について、いつごろ何をしますか。 (30字以内)

木村氏 国県との連携による総合的な交通体系基本方針を策定し実施する。

楠田氏 任期中に国県と幹線道路から生活道路への流入減計画を立案。

【問5】行財政改革で、最優先で取り組むのは何ですか。(30字以内)

木村氏 公共施設再編計画を策定する。行政の見える化を徹底する。

楠田氏 指定管理料の見直しなど歳出見直しと成長戦略などによる歳入増。

【問6】市長選を通して最も訴えたいことは何ですか。(40字以内)

木村氏 子育て世代や、高齢化に対応した支援態勢を充実し、新規提案型事業を募集し支援する。

楠田氏 42歳の若い力、しがらみのない発想力、衆院3期の経験で太宰府に新しい風を吹き込む。

=2018/01/25付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]