【福岡】人口減、観光問われる手腕 香春町長に筒井氏初当選 有権者、子育て支援も求める

香春町長選の開票作業。1票1票に有権者の思いが込められている
香春町長選の開票作業。1票1票に有権者の思いが込められている
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 11日投開票された香春町長選は新人の筒井澄雄氏(70)が初当選を果たした。人口減少対策や観光振興など課題は山積。公約の実現はもちろん、町の浮揚に向け、手腕が問われる。どんな町を望むのか。新町長に求めるものは何か-。町内各地で有権者に聞いた。

 「中学生までの医療費完全無料化は田川市郡の中で一番遅かった。他にはない魅力ある子育て支援策を打ち出して」。4人の子どもがいる会社員男性(38)はこう注文する。

 田川青年会議所(JC)が町長選を前に実施したアンケート(394人回答)では、「どのようなまちを目指すべきか」に対する回答のトップは「子育て支援の充実」(22%)。孫2人の世話をする女性(52)は「公園を整備して子どもの遊び場をつくってほしい」と話す。

 選挙戦では子育て支援もテーマとなったが、具体案は乏しかった。5人の子どもを育てる会社員女性(46)は「病児保育の充実や共働き世帯が安心して子育てできる環境を整えて」。

 国勢調査(2016年10月公表)によると、町の人口は10~15年に824人減ったが、10~39歳の男女が503人に上り、6割以上を占めた。宮若市の会社で働く男性(38)は「ずっとこの町に住み続けたいという人は、町外で仕事を見つけなきゃ暮らせない」と嘆く。

 町が力を入れる移住・定住については、16年4月から昨年末までに、空き家バンクを活用した町外からの移住者が計20人と、一定の成果が出ている。人口流入をさらに進めるためには、魅力的な仕事をつくり、雇用の場を確保することが必要だろう。

 一方、町への観光客は年間34万人前後で、近年は横ばい傾向にある。「万葉の町、歴史の町と言われても価値が分からない住民もいる。町内の史跡や文化財など観光資源を生かし切れていない」(66歳男性)との声も聞かれる。

=2018/02/12付 西日本新聞朝刊=

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