【福岡】福智町長選・町議補選27日告示 人口減、雇用創出 課題重く 旧3町合併12年

昼時は大勢の来館者でにぎわう福智町図書館・歴史資料館「ふくちのち」のカフェスペース
昼時は大勢の来館者でにぎわう福智町図書館・歴史資料館「ふくちのち」のカフェスペース
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 赤池、金田、方城の旧3町が合併した福智町で27日、町長選と町議補選が告示される。高齢化率は32・6%(昨年10月時点)で、県平均の26・2%を上回り、財源の余裕を示す財政力指数は0・26(2015年度)と、県内60市町村の中で6番目に低い。人口減少が進み、財政運営は厳しさを増す中で、町民は現状と課題をどう考えているのか。町内を歩き、耳を傾けた。

 昨年3月に開館した町図書館・歴史資料館「ふくちのち」。年間10万人を予想した来館者は既に14万人を超え、1階のカフェスペースは常時、親子連れでにぎわう。

 5歳と1歳の子どもを連れた舞野理恵さん(41)は「子育てには相当お金がかかる。支援策は足りない。給食費が無料になれば」とぽつり。田川市郡の全8市町村は中学生までの医療費を無料化。福智町の近隣自治体は、多子世帯の出産祝い金や、おむつやミルクなどを購入できる「子育てクーポン」などを打ち出し、支援策を競う。

 国勢調査によると、15年の町の人口は2万2871人。5年間で1843人減少した。町によると、転出先のうち7割は飯塚市や田川市など筑豊の他の自治体。10年の町の統計では、町内に住み、町外で働く人の割合は57%で、「その傾向はさらに強まっているのでは」(町関係者)という。

 町内の就業者数の上位は医療・福祉や製造業。若者の転出を抑えるためにも、魅力ある雇用の創出は喫緊の課題だ。

 町が15年10月に開設した「しごと相談窓口」には、1月末までに延べ2996人が訪れた。大学進学を目指す小屋松裕馬さん(19)は「都心よりも働きがいのある企業や職場があれば、大学卒業後は町に戻りたい」。

 町は、平成の大合併で、田川地区では唯一誕生した自治体。来月、合併から12年を迎えるが、住民からは旧3町意識の強さを指摘する声もある。休日に観光ボランティアをしている久冨達也さん(45)は「自分自身を含め住民は意識を変えていく必要がある。一体感を生み出す仕掛けも不可欠だろう」と話す。

=2018/02/23付 西日本新聞朝刊=

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