【福岡コンフィデンシャル】小川氏「出馬」揺さぶる自民 県知事選

県議会9月定例会の決算特別委員会で、政治姿勢などについて答弁する小川洋知事。12月定例会中の表明はあるのか
県議会9月定例会の決算特別委員会で、政治姿勢などについて答弁する小川洋知事。12月定例会中の表明はあるのか
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 新年まで残り1カ月を切った今、県庁や県議会ではある話題でもちきりになっている。それは、知事・小川洋はいつ来春予定される知事選への立候補を表明するのか-についてだ。

 「前回と同じ12月議会最終日に言うんじゃないか」「いや、宿泊税問題など未解決の課題が山積みだ。年内は難しいだろう」

 政治通を自任する県議や県職員の予想を難しくさせている要因は、過去2回の知事選で小川を支えた自民党県議団(41人)と小川との関係悪化にある。

 2年前の衆院福岡6区補欠選挙は、副総理兼財務相の麻生太郎が選対本部長を務め、県議団が選対を固めた党県連推薦候補が大敗。このとき、小川は県議らの再三の応援要請に応じず「中立」を決め込んだ。以来、県議団と小川のぎくしゃくした関係は修復されずに来た。

 この秋、両者の関係は「対立」と呼べるまでの緊張に達した。9月議会で県議団は、福岡市と対立する宿泊税問題やJR日田彦山線の復旧問題について、解決が困難な課題であることを見通した上で、小川の答弁に「職を賭す覚悟」を盛り込むよう迫った。当初の想定になかった決算の不認定にも踏み切った。

 決算不認定の数日前、自民重鎮県議は東京で小川への対抗馬擁立に執念を燃やす麻生と会談。麻生は「小川をやる(支援する)気じゃねえだろうな」と問い詰めたという。

 政界実力者の麻生を納得させ、小川の出馬表明に向けた動きを封じるには、小川をとことん追い込むしかない-。県議団の対小川強硬路線は、知事選での「小川下ろし」を狙った動きだと言っても過言ではない。

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 党県連執行部は3日に選対委員会を立ち上げた。小川の県政運営を検証し、推薦に値するかどうかの結論を出す予定だ。県連内では小川を含む4人の名前がささやかれており、小川を「まな板の上のコイ」と表現する県議もいる。小川を取り巻く環境は厳しさを増しているように見えるが、有力後援者は「どうせ選挙には勝てるんだから、どっしり構えていればいい」と強気だ。

 「勝てる」根拠は何か。ある政党の関係者は「知事の後ろには財界や中央政界の大物がついている」と打ち明ける。この関係者によると、小川は10月下旬に上京し自民党幹事長の二階俊博と面会。首相官邸からも支援の内諾を得たという。

 また、小川は定期的に地元財界幹部や政界関係者を交えた会合を重ねている。小川と気脈を通じる県議は最近、地場大手企業のトップと会って小川支援を依頼した際、「こちらから自民に早く小川でまとめてくれと頼みたいくらいだ」と返された。

 現職知事の出馬表明は、議会で最大会派の質問に対して答弁する形を取るのが定番。ただ、自民重鎮県議は「質問する気はない」と言い切る。それでも小川は4日、県政界関係者に出馬表明の時期を聞かれ、こう答えている。「早めようと思う」 (敬称略)

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 「政治決戦の年」といわれる2019年がやって来る。県内では北九州市長選、知事選などがあり、夏には参院選が控える。首長や議員たちはどんな思惑でどう動くのか。現場に深く迫り、「コンフィデンシャル」を伝える。

【コンフィデンシャル】公開しないこと。裏情報。内緒の。

=2018/12/07付 西日本新聞朝刊=

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