【福岡】福津市議選、新人議員が過半数 ベテラン、民意の揺れに当惑

初当選に喜びを爆発させる最年少31歳の福井崇郎さん(中央)
初当選に喜びを爆発させる最年少31歳の福井崇郎さん(中央)
写真を見る
選挙カー装飾もたすきもハンドメイド。ママ友仲間との選挙活動で、落選したものの707票の支持を得た安達愛さん(左)
選挙カー装飾もたすきもハンドメイド。ママ友仲間との選挙活動で、落選したものの707票の支持を得た安達愛さん(左)
写真を見る

 定数18を巡り候補者26人が争う大激戦となった福津市議選が終わり、21日、新議員に当選証書が手渡された。少子化時代に子育て世代が増え続ける市の勢いも反映してか、前回はいなかった30代市議が2人誕生し、過半数の10人を新人議員が占めるという、新陳代謝が目立つ選挙に。新メンバーで初となる臨時議会を控え、1期生は「勉強することがいっぱい」と表情を引き締めた。

 「あれ、当選?」

 20日午後11時すぎ。福津市津屋崎の事務所で最年少候補の無所属新人・福井崇郎さん(31)は約10人の支援者と一瞬、顔を見合わせ、「バンザーイ」と喜びを爆発させた。長崎県出身で大学時代からまちづくりに関心を持ち、糸島市を経て3年前に福津市に移住してきた「よそ者の若者」。「こんなに多くの方々に応援していただけるなんて」と率直な胸の内を語った。

   ■    ■

 子育て中の若い世代が移住してくる傾向が続く福津市。年代別の人口では、30代は60代に次いで多いものの、これまで市議会の構成は決して若くはなかった。若い候補たちは、何を感じたか。

 福井さんと同じく、今回初当選した無所属新人・森上晋平さん(34)は「30、40代の若い候補者が多く出たことで、同年代の選挙への関心は高かったのでは」と分析する。実際、投票率は前回を4・56ポイント上回る51・61%だった。無所属新人・秦浩さん(45)は、自身も子育て世代だが「幅広い世代の声を拾い上げられ、気軽に話し掛けてもらえるような議員にならないと」と力を込めた。

 一方、涙をのんだ若手候補も。無所属新人・梶尾充さん(39)は「子育て世代として待機児童問題を訴えたが、政策を聞いてもらえる機会が少なかった」と悔しそう。無所属新人・安達愛さん(42)は、子育て中のママ友仲間と一緒に選挙戦に臨んだ。看板や選挙カーの装飾、たすきなどはすべて自分たちの手作り。「お金がなくても協力してやっていける政治を目指した。この経験を次につなごうと思う」と振り返った。

   ■    ■

 今回、トップ当選したのは共産現職・戸田進一さん(66)。だが共産は、2006年の第1回市議選から維持してきた2議席のうち1議席を失った。「候補者数が多い上に、子育て支援など訴える政策が重なっていて難しい選挙だった」という。

 4選を決めた無所属現職・米山信さん(72)も「選挙のやり方も票の出方も、これまでに見たことがない不思議な感じがした」との感想で、ベテラン勢の間には民意の揺らぎに戸惑いがあったようだ。

 10日後には、臨時会が開かれる。無所属現職で議長の椛村公彦さん(64)は、こう総括し展望した。「自分が初当選したときも新人が過半数で、議会運営が大変だったろうと思うが、新人が増えたことで市民が議会にもっと興味を持ってくれればいい」

=2019/01/22付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]