がんワクチン実用困難 久留米大開発 「前立腺」患者対象

 久留米大が開発した免疫治療法「がんペプチドワクチン」の実用化に向け、臨床試験(治験)を実施していた富士フイルム(東京)と創薬ベンチャーのブライトパス・バイオ(福岡県久留米市)は18日、前立腺がん患者を対象にした臨床試験で「統計学的に有意な延命効果は認められなかった」と明らかにした。

 がんペプチドワクチンは免疫細胞を活性化させ、がん細胞を抑え込む治療法。副作用がほとんどなく、新たながん治療として期待が高まっていた。今回の臨床試験は最終の「第3相」で本年度中の薬事承認申請も視野に入っていたが、実用化は厳しくなった。

 富士フイルムは取材に「薬事承認申請は現時点で未定。詳細な試験データを解析して判断する」と答えた。ワクチン開発に携わった久留米大先端癌(がん)治療研究センターの山田亮所長は「結果は誠に残念。別のがんを対象としたワクチンもあり、大学として研究は継続する」と話した。

=2018/05/19付 西日本新聞朝刊=

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