久大と理研が共同研究室 医学部 ビタミンD代謝異常を解析 20日に記念講演会

大久保勉市長に研究内容を説明する山下裕史朗主任教授(中央)
大久保勉市長に研究内容を説明する山下裕史朗主任教授(中央)
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 久留米大医学部は、ビタミンDの代謝異常に起因する小児疾患の治療法確立を目指す研究室を、理化学研究所(埼玉県)と学内に共同設置した。「くる病」など骨の変形による成長障害の原因を解明し、機能性表示食品の開発や創薬につなげる。ビタミンDの代謝異常と発達障害の関連性も研究する。12日、同部小児科学講座の山下裕史朗主任教授(小児神経学)が久留米市役所を訪れ、大久保勉市長に研究内容を報告した。

 くる病はビタミンDが不足したり、吸収できなかったりして骨が石灰化せず、柔らかくなる病気。栄養の偏りや紫外線対策などが要因とされるが発症メカニズムは分かっておらず、ビタミンDを投与するなど対症療法が中心。授乳期に母乳のみで育った小児の発症リスクが高いとされている。

 山下主任教授によると、研究では県内3病院から200組の母子の協力を得て、生後2週間、3カ月、6カ月の計3回、母乳や血液を採取し、代謝異常を引き起こす原因物質を解明する。また、注意欠陥多動性障害(ADHD)など発達障害の小児はビタミンDが不足しているとの研究データがあることから、メカニズムを含め関連を調べる。

 市と県は2001年から、産学官連携でバイオ産業の集積を図る「福岡バイオバレープロジェクト」を展開。久留米大の小児科学講座は長年、発達障害分野の研究を続けており、理研と共同研究で一致した。研究費は本年度から3年間で約1340万円。市長に報告した山下主任教授は「地域ぐるみで研究に取り組む。ビタミンDが豊富なキノコやウナギなど特産品を生かした栄養食品の開発ができれば」と話した。

 20日午後2時から、久留米市六ツ門町の久留米シティプラザで「ビタミンD代謝の大切さと小児の発育・発達」をテーマに開設記念講演会を開く。無料。定員100人。久留米リサーチ・パーク=0942(37)6124。

=2018/09/13付 西日本新聞朝刊=

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