「プロポリスで認知機能改善」 チベットの高齢者で確認 九州大などの研究グループ

武洲准教授
武洲准教授
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 ミツバチが集めた樹脂や花粉などからなるプロポリスを1年以上摂取した高齢者は、そうでない高齢者に比べて認知機能が改善したことを、九州大大学院歯学研究院の武洲(たけひろ)准教授らのグループが中国・チベット高原で実施した研究で確認した。武准教授は「認知症の発症、症状進行の抑制に役立てたい」としている。

 中国・青海省人民病院と共同で研究した。2013年から2年間、チベットの健康な高齢者60人(平均72・8歳)のうち、半数に毎日0・83グラムのブラジル産プロポリスを摂取してもらった。摂取前、3カ月、6カ月、1年、2年で、23点以下で軽度認知障害が疑われるMMSE検査(30点満点)、全身性炎症を示す血中物質測定などを行った。

 標高が高いチベット高原に住む高齢者は認知機能の低下が早いとされている。プロポリスを摂取した30人は、MMSE検査の結果が平均26点から、2年で28・19点に改善。摂取していない30人は26・17点から23・87点に低下した。1年で差が生じたという。

 全身性炎症を示す血中物質も、摂取群は2年で半減するなどしたが、非摂取群は2倍近く増加していた。武准教授は全身性炎症が進むと脳炎症が起こり、認知機能に影響することを確認しており「プロポリスの抗炎症効果が認知機能の改善につながっている。アジア系の高齢者に同様の効果が期待できる」とする。

 肝臓や腎臓、血糖値なども観察したが、正常値で変化し、副作用は認められないという。ただ、プロポリスは産地によって成分が変わるため、全てで同様の効果があるかは不明。研究結果は4月、オランダの専門誌に発表された。

=2018/06/18付 西日本新聞朝刊=

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