「突発的噴火の恐れ」地表付近火山ガス蓄積か えびの高原、警戒レベル2に [宮崎県]

火山活動の活発化で噴火警戒レベルが引き上げられた硫黄山=8日(宮崎県提供)
火山活動の活発化で噴火警戒レベルが引き上げられた硫黄山=8日(宮崎県提供)
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 宮崎・鹿児島県境の霧島連山・えびの高原(硫黄山)は、噴火警戒レベルが9日夜に1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)となり、半径1キロの立ち入りが規制されている。硫黄山は2014年以降に火山活動が活発化し、今回は山体の隆起や火口内の噴出物を確認した。専門家は地表付近の火山ガスの蓄積が原因とみている。

 硫黄山は噴火警戒レベル導入前の14年10月と16年2月、火山性微動や火山性地震の多発で噴火警報(火口周辺)が出た。導入後の16年12月は火山性地震を1日約70回観測。レベルは1から2に上がった。今回は4月25日から山体が隆起し、14年以降では初めて土砂や火山灰とみられる噴出物を確認した。

 鹿児島地方気象台は9日夜、関係機関向けに開いた説明会で小規模な噴火の恐れがあると指摘。森博一次長は「小規模の噴火は予測が難しく、突発的に起きる可能性がある」と注意を呼び掛けた。

 一方、気象庁の観測では4月25日~5月8日に火山性微動はなく、火山性地震も1日0~6回と低水準で推移している。京都大の石原和弘名誉教授(火山学)は「近年は地下深くで微動や地震が発生しているが、今回はそれがなくても山体が隆起した。地下の浅い部分でも圧力が高まっている表れだ」と指摘する。

 鹿児島大の井村隆介准教授(火山地質学)は「隆起は地下から上昇した火山ガスが蓄積した影響だろう。マグマの移動は微動や地震でつかめるが、今回はそれがないため逆に噴火の兆候が分かりにくい。十分な注意が必要」と話した。

=2017/05/11付 西日本新聞朝刊=

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