「成人式アプリ」は強力な発信装置 宮崎市の「20do」プロジェクト 目標上回る登録数 若者を地元就職へ [宮崎県]

「20do」アプリに動画を配信して成人式の参加を呼びかけた木本帆南さんは「効果抜群でした」と評価した
「20do」アプリに動画を配信して成人式の参加を呼びかけた木本帆南さんは「効果抜群でした」と評価した
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 地元の就職や企業情報を発信しようと、宮崎市が開発したスマートフォン用のアプリ「20do(にじゅうど)」が好評だ。出席率が例年7割を超える成人式に目を付け、情報交換や出席確認に便利な機能を持たせたところ、初年度登録が4千件を超え、目標の3千件を大幅に上回った。若者と直接つながるツールを得た市は、低迷する地元就職率アップに向け「強力な情報発信装置になる」と期待を膨らませる。

 アプリは商業労政課が手掛け、昨年7月に公開。「20歳」の若者へ「行動(do)」を促し、アルコール20度の独特な焼酎文化に代表される宮崎に誇りを持ってほしいと命名した。

 市が注目した成人式はかつて、市中心部のホールで開く合同式で、出席率は3割台と不人気だった。そこで2004年から中学校区ごとに変更したところ、一気に7割を超えたという。この成人式がアプリの登録増を後押しした。

 今年の新成人は約3800人。市は成人式の案内送付と合わせてアプリをPRすると、新成人の間で「情報交換に便利」とLINE(ライン)などで拡散。登録が加速した。

 宮崎市生目地区の成人式の実行委員長を務めた宮崎公立大の木本帆南さん(21)も同窓生に紹介し、式への参加を呼び掛ける画像を流すなどして活用した。今年、市内全校区の成人式の平均出席率は80・3%。その中で生目地区は9割を超え、木本さんは「来年の新成人もアプリを使いますよ」と太鼓判。一方で「式の後も使うかは内容次第。魅力的な情報を提供してほしい」と注文する。

 アプリの本来の目的は成人式ではなく、市内企業の就職説明会の日程、起業支援制度などの情報提供。宮崎県では高卒者の県外就職率が高く、昨年度まで2年連続で全国1位。市はアプリを利用し、地元に就職した先輩の話や面接に必要な助言を紹介するなど郷土での就職増へ工夫を凝らす。

 市は本年度予算で前年度約500万円だった「20do」プロジェクトに約3千万円を盛り込んだ。観光商工部の永易貞幸商工戦略局長は「今後も出身者が懐かしく思えるような街角情報を発信したい。成人式でつながった絆を大事にし、アプリを充実させて就活時まで関心を引き付けたい」と話す。

=2017/05/18 西日本新聞=

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