演劇のまちづくり「まちドラ」25日開幕 宮崎・三股町 素人とプロが交わる演劇祭 [宮崎県]

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昨年の「まちドラ!」で、ツアーコンダクターに案内されて各会場をはしごする来場者たち
昨年の「まちドラ!」で、ツアーコンダクターに案内されて各会場をはしごする来場者たち
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「読むドラマ」の本番に向けて稽古する町民チーム=17日夜
「読むドラマ」の本番に向けて稽古する町民チーム=17日夜
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 素人の町民チームやプロの劇団によるリーディング(朗読)劇や本格的な芝居を楽しむ演劇祭「まちドラ!2018」が25日、宮崎県三股町で開幕する。「まちなかでドラマに出会える3日間」をテーマに、町役場周辺の各会場を“はしご劇”するユニークな芝居の祭典は、九州各地の演劇人たちも注目する。

 祭りイベントの三つの柱が「読むドラマ(ヨムドラ)」「書くドラマ(カクドラ)」「観(み)るドラマ(ミルドラ)」。

 ヨムドラは、同町の戯曲講座で受講生が書いた朗読6作品を、九州各地の劇団や、プロの指導を受けた町民チームが町内3会場で上演する。

 90分の戯曲講座を体験するのがカクドラで、町立文化会館で本格劇を楽しむのがミルドラだ。役場有志のまちカフェも開設される。

 今年で7回目。期間中、人口約2万5千人の三股町に、福岡や北九州、熊本、長崎など九州各地から演劇人が集まる。町民チームを演出指導する宮崎市の「劇団歩く窓」主宰の伊藤海(かい)さん(31)は「ここに来ると、最初に『芝居が好きだ』と感じた頃を思い出す」と言う。ミルドラ「愛の讃歌」の作者で演出もする福岡市の「劇団go to」主宰の後藤香さん(50)は「芝居も人生に役に立つんだ、と感じさせてくれる場所。“芝居の温泉地”と呼ぶ仲間もいます」と話す。

 町民も、表現することを楽しむ。ヨムドラ上演作の「森山家の人々」を書いた戯曲講座受講生の森知代巳さん(49)は2年前、町広報誌で弟が紹介された演劇の記事を読み、「うらやましくなって申し込んだ」という。弟の後藤慎太郎さん(46)は「私は高校生の長女がきっかけ。小学生の頃に町の演劇ワークショップに通っていた姿があまりに生き生きしてて…」と振り返る。娘から父へ、そして伯母へ。芝居の磁力に引き寄せられたようだ。

 2001年の町立文化会館開館当初から、演劇のまちづくりに関わってきたのが「劇団こふく劇場」代表の永山智行さん(50)=宮崎県都城市。子どもの演劇ワークショップと一般の「戯曲講座」は今も続くロング企画。開館10周年の11年には町民参加の芝居「おはよう、わが町」を成功させた。「また演じたい」。町民の声がまちドラを生んだ。

 「会館は三股の“劇場”。取り組みを重ねて今は、九州の演劇人たちとの出会いの場になった。芝居を通じて人がつながり、そこから故郷を感じてくれたら」と話す。27日まで。

 観劇料はヨムドラ=1作品一般300円、中学生以下無料/カクドラ=無料(先着10人)/ミルドラ=一般2000円、大学生以下1000円/ヨムドラセット(全6作品)=1500円/まちドラセット(ヨムドラ全作品+ミルドラ)=3000円。問い合わせは三股町立文化会館=0986(51)3462。

=2018/05/24付 西日本新聞夕刊=

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