自由な表現求め続けて 現代美術家、故藤野さんの作品展 宮崎で開催 [宮崎県]

現代っ子ミュージアムで開催された藤野忠利さんの作品展。3月2、3日にも開かれる
現代っ子ミュージアムで開催された藤野忠利さんの作品展。3月2、3日にも開かれる
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藤野忠利さん
藤野忠利さん
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最後の著作「gutai faces」。昨年12月、本格的な印刷の前に、初版本1冊が病床の藤野さんに届いた
最後の著作「gutai faces」。昨年12月、本格的な印刷の前に、初版本1冊が病床の藤野さんに届いた
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 宮崎市の現代美術家で、絵画教室「現代っ子センター」を主宰する藤野忠利さんが1月、心不全のため、82歳で亡くなった。館長を務めてきた「現代っ子ミュージアム」(同市松山)では今月23、24日、藤野さんの作品展が開かれ、故人をしのぶ教室の生徒や友人が多く訪れた。作品展は3月2、3日にも開催される。

 藤野さんは1936年、宮崎市生まれ。立命館大で美術部に所属し、12年間の会社勤めの後、73年に現代っ子センターを設立した。99年には発信拠点となるミュージアムをセンター近くに開設した。

 関西を中心にした前衛美術集団「具体美術協会」で、72年の解散まで作品を発表していた藤野さん。自由な表現手法を求め、絵画教室でも「教えない、困らせる、不便を与える」をモットーにした。「無限の可能性を持つ子どもたちの才能を絵画を通して開花させたい」と語っていたという。

 会場には、昨年12月に開くはずだった新作展用の作品を含め15点を展示。合板や和紙、麻布を組み合わせた半立体の作品や墨を使った絵画などが並ぶ。

 藤野さんは、海外でも評価された「具体芸術」の活動や作家、作品などを自らの聞き書きによって紹介する著作「gutai faces」(8640円、鉱脈社)を出版したばかりだった。

 ミュージアム館長を継ぐ次女のカオリさんは「父の仕事に、終わりはありません。引き継いで、さらに広げていかなければなりません」と話す。現代っ子ミュージアム=0985(20)3663。

=2019/02/28付 西日本新聞夕刊=

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