長崎平和宣言起草委が初会合 委員から多様な論点提示 [長崎県]

平和宣言文の第1回起草委員会で議論する委員たち
平和宣言文の第1回起草委員会で議論する委員たち
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 長崎原爆の日に平和祈念式典で読み上げられる平和宣言文の第1回起草委員会が13日、市内で開かれた。日本政府に核兵器禁止条約の交渉参加を求める声や憲法改正に異議を唱える意見が出ただけでなく「もっと心に訴える表現が必要ではないか」「被爆体験を継承する長崎の取り組みをアピールしてはどうか」など多様な論点が示された。

 平和宣言は、理論と感性の双方に訴えかけるメッセージにすることが望まれるが、核兵器廃絶を訴える部分は国際政治が絡み、理論の部分が強調されがちだ。NPO法人ピースデポの梅林宏道特別顧問は「(受け手の)魂に触れるような内容にしてほしい」。長崎平和推進協会の横瀬昭幸理事長も「感情に訴える内容を増やし、子どもにも分かりやすい言葉にしてほしい」と注文した。

 被爆地である長崎市民の役割を再認識する必要性を指摘する意見も出た。長崎純心大の浜田洋子教授は「市民向けのメッセージを入れることが以前にも増して必要になっている」と指摘。福祉生協の升本由美子理事長は「市民が行動を起こす手がかりになる訴えが望まれる」と語った。

 核兵器を非合法化する核兵器禁止条約の交渉会議が6~7月に予定され、進展によっては条約文が採択された後に原爆の日を迎えることになる。委員長の田上富久市長は「7月1日の起草委で宣言文の素案について議論するが、最終的には7月末のぎりぎりまで文言を詰めることになるだろう」と、取りまとめの難しさを明かした。

=2017/05/14付 西日本新聞朝刊=

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