五島の魚を昼には本土へ 早朝集荷、始発フェリーで出荷 物産振興協が取り組み [長崎県]

水揚げしたヒラマサの神経抜きを行う簗脇竜也さん
水揚げしたヒラマサの神経抜きを行う簗脇竜也さん
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長崎行き始発便フェリー(奥)で運ぶため、福江港に持ち込まれた魚介類
長崎行き始発便フェリー(奥)で運ぶため、福江港に持ち込まれた魚介類
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 五島市物産振興協会は、早朝に水揚げされた魚介類を、昼すぎに本土へ届ける流通の新しい取り組みを始めた。同市ではこれまで早朝から水産業者を巡り集荷する仕組みがなく、即時に本土へ出荷することは困難だった。島の魚の販路拡大と漁業者の所得向上が期待される。

 「フィッシュロード便」と名付けられた取り組みは、県と市が企画。5月から長崎市で飲食店を展開する「田中食品」にテスト出荷していた。同社から注文を受けた五島の2業者が協会に連絡。協会が早朝に漁港などに出向いて魚を集め、始発のフェリーで出荷する。7月中には集荷専用の車を導入し、福江港には保管用の倉庫も構える。取り組みを活用する業者を増やし県外への出荷も目指していくという。

 初出荷となった6月30日、13種類約90キロの魚介類が午前8時発の長崎行きフェリーに持ち込まれた。五島市玉之浦町の「竜祐丸水産」の簗脇(やなわき)竜也社長(43)は定置網から水揚げし、活(い)き締めしたイサキやタイ、ヒラマサを出荷した。活き締めした魚は「五島〆(しめ)」と名付けたブランド魚で、地元漁協などでつくる委員会が「五島〆の匠(たくみ)」として認定した漁業者が締めた。魚を締めた後、背骨の中に針金を通す「神経抜き」などを行ったもので、簗脇社長も匠の一人。

 漁船で出向き、長崎魚市に卸すこともあるという簗脇社長は「集荷はコスト削減につながる取り組み。『五島〆』など地元の魚がこれまで以上に全国に広がればうれしいですね」と話した。

=2017/07/12付 西日本新聞朝刊=

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