核廃絶運動の両輪追悼展 谷口さん、土山さん 長崎原爆資料館 [長崎県]

谷口稜曄さんの証言映像に見入る来館者
谷口稜曄さんの証言映像に見入る来館者
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追悼展では亡くなった2人の写真やカルテなども展示している
追悼展では亡くなった2人の写真やカルテなども展示している
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 長崎市の核兵器廃絶運動の「両輪」だった被爆者の谷口稜曄さんと土山秀夫さんが相次ぎ亡くなったことを受け、長崎原爆資料館(同市平野町)は、2人を追悼する特別展を開催している。同館が被爆者個人の追悼展を開くのは初めて。被爆当時を振り返った2人のインタビュー映像も公開している。10月2日まで。

 追悼コーナーには2人の写真に加え、谷口さんの罹災(りさい)証明書やカルテ、土山さんの長兄が住んでいた同市山里町の被爆直前の地図を展示。カルテは表紙に「原子爆弾結了日誌」と記されており、谷口さんが当時の大村海軍病院に入院していた時のもの。

 2人の「肉声」を聞けるインタビュー映像は国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(同市平野町)の所蔵で、それぞれ約5分間。爆心地から約1・8キロの地点で、郵便配達中に被爆した谷口さんは「近くで遊んでいた子どもがほこりのように飛ばされた。ここで死ぬものかと自分を励まして、しばらくうつぶせになった」と声を振り絞るように語っている。

 長崎医科大(現在の長崎大医学部)の学生で、原爆投下翌日に入市被爆した土山さんは「罪もない人がみんな死んでいる痛恨極まりない感情と、医学生として冷静に人の死を見なければいけないという両方の感情が入り交じっていた」と当時の複雑な心境を明かしている。

 特別展示コーナーだけの場合は観覧無料。午前8時半~午後5時半。

=2017/09/12付 西日本新聞朝刊=

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