虫歯「要受診」59%放置 「口腔崩壊」は214人 県保険医協会児童生徒調査 [長崎県]

 県内の小中学校と高校、特別支援学校で実施されている歯科検診で、虫歯などの治療のため「要受診」と診断されたにもかかわらず、59・1%の児童、生徒が歯科を受診していないことが県保険医協会のアンケートで分かった。

 県保険医協会は9月、子どもの口の健康状態を把握するため、県内の学校で毎年実施されている歯科検診に関するアンケートを実施。県内の公立、私立の小中高校と特別支援学校全624校のうち、47・3%の295校が回答した。

 調査結果によると、歯科検診を受けた児童、生徒計6万6803人のうち、37・0%の2万4703人が「要受診」とされた。未受診のままなのは小学生47・1%、中学生62・6%、高校生77・8%。進学するにつれて未受診の割合が高まる傾向にあるという。

 虫歯が10本以上だったり、根元しか残っていない歯が何本もあったりして、食べ物をかむのが難しい「口腔(こうくう)崩壊」と呼ばれる状態の子は、集計対象者の0・3%の214人だった。「いる」と回答した学校は92校だった。

 同協会は口腔崩壊の背景について、不規則な生活習慣のほか、虐待や甘やかしなどの家庭環境があると分析。具体的には「乳歯がほぼ溶けている。(給食を)いつまでもモグモグ食べていて飲み込めない」(公立小)、「保護者に治療を勧めても歯科医院に行かない」(公立小)、「部活が忙しく、治療に行く時間がない」(公立高)などの報告事例があったという。

 調査を取りまとめた歯科医師で県保険医協会の黒木正也副会長は「貧困を理由に受診させていない家庭もあるようだが、低所得者の子は無料で治療できる制度がある。歯の健康を優先させてほしい」話している。

=2017/12/06付 西日本新聞朝刊=

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