ICAN事務局長会見一問一答 「被爆者の話をもっと聴く」 「条約参加決めるのは国民」 [長崎県]

記者会見するICANのベアトリス・フィン事務局長
記者会見するICANのベアトリス・フィン事務局長
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爆心地公園の原爆落下中心地碑に献花するフィン事務局長
爆心地公園の原爆落下中心地碑に献花するフィン事務局長
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 ノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長が13日、長崎市で記者会見した。初の被爆地訪問について「謙虚な気持ちだ」と述べた上で、核兵器廃絶へ「(被爆地から)声のボリュームを上げる必要がある」と訴えた。主なやりとりは以下の通り。

 -初の被爆地訪問だ。

 「長崎が確信を持って核廃絶を世界中に発信していることに触発された。被爆者の話をもっと聴き、世界と共有したい」

 -会見前に日本政府関係者と討議した感想は。

 「二つの日本があると感じた。長崎や広島など核廃絶を求める側と、核がなければ国を守れないと考える政府。だがこの政府の言動は、国民の価値観を代表しているとは思わない」

 -政府は日米同盟が危うくなるのを懸念してか、核兵器禁止条約に参加しようとしない。

 「日本は、米国が容認する地雷やクラスター爆弾には反対の立場だが、両国の同盟は揺らいでいない。特定の武器について賛否を示すことは可能だ」

 「条約に加わるかどうかを決めるのは政府ではなく、国民だ。民主主義国家であれば、参加すべきだという国民の声が届けば政府は参加するはずだ」

 -どうすれば被爆地の願いが届くだろうか。

 「ボリュームを上げる必要がある。そして同じ思いを持つグループが集まり、大きな組織となって圧力をかける。メディアも『再び核兵器が使われても平気なのか』と、政府に厳しい質問をしないといけない」

 -実現には長い時間がかかる。

 「一つでも多くの国が条約に参加していけば、核兵器は悪である、という考えが当たり前になる。そうなると、遅かれ早かれ、世界中の国々が条約に参加すると思う。大切なのは、それが次の核兵器が使われる前か、後か、ということだ。使われる前でなくてはならない」

=2018/01/14付 西日本新聞朝刊=

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