再稼働反対3市長表明 玄海原発・意見交換会 松浦、平戸、壱岐「避難計画に不安」 [長崎県]

意見交換会に出席した県内自治体の代表者
意見交換会に出席した県内自治体の代表者
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 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の今春再稼働が見込まれる中、原子力規制委員会が関係自治体の代表と同県唐津市で行った11日の意見交換会には、県内からも原発の半径30キロ圏に含まれる4市の首長らが参加。松浦、平戸、壱岐各市長は、現状での再稼働反対を改めて訴えた。

 玄海原発まで最短8・3キロの鷹島を抱え、市全域が30キロ圏内に入る松浦市の友田吉泰市長は「避難経路の確保が不十分で、現時点で再稼働を受け入れてくれと言われても容認できない」と訴えた。

 1月の市長選で初当選した友田氏は、前市長の姿勢を「基本的に継承する」と表明。4市は昨年4月、国と九電に対して安全対策や避難計画を拡充するよう、県を通じて求めたが「具体的に要望が実行されることなく、再稼働の議論がなされた。住民は不安を抱えている」と批判した。

 平戸市の黒田成彦市長も「ごくわずかでも危険性があれば住民は不安を感じる。不安に向き合うために4市で要望をしたのに何ら動きがない」と指摘した。

 玄海原発を巡っては、昨年1月に規制委が新規制基準に「適合」とし、再稼働の前提となる「地元同意」に関しては玄海町長が昨年3月、佐賀県知事が同4月に「是」とする判断を示し、現在は再稼働に向けた最終段階にある。

 しかし、電力会社が再稼働に際し同意を取り付ける対象が原発が立地する県と市町村に限られていることに、県内の30キロ圏自治体には不満がくすぶる。

 壱岐市の白川博一市長は「住民の不安が払拭(ふっしょく)されない限り、(再稼働)反対と言ってきた」と強調。離島は陸路での避難場所が限定されることなどを説明した上で「離島の特殊性を踏まえた避難対策が講じられるべきだ」との考えを示した。

 3市の指摘に対し、規制委の更田豊志委員長は「規制する側の役割をしっかり果たしたい」などと述べた。

 他方、自治体トップが参加しなかった佐世保市と県の代表は意見交換会で発言機会はなかった。県の豊永孝文危機管理監は取材に対し「避難対策を万全にするための県内4市の要望は国に伝えたが、目に見える形で進んでいない」。別の公務で欠席だった佐世保市の朝長則男市長は「再稼働は国の責任で判断されるべきこと」として立場を明確にしていない。

 意見交換会に同席した九電の瓜生道明社長は取材に対し「要援護者の避難などサポートできることもある。再稼働前後にかかわらず、30キロ圏の住民との対話は続けたい」と語った。

=2018/02/12付 西日本新聞朝刊=

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