「地獄」の熱湯に投げ込まれ…キリシタン弾圧 信仰貫いた殉教者を追悼 長崎・雲仙温泉 [長崎県]

噴気が上がる雲仙地獄を訪れた信者の行列
噴気が上がる雲仙地獄を訪れた信者の行列
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 禁教期に雲仙市・雲仙温泉の「雲仙地獄」の熱湯に落とされて殉教したキリスト教徒をしのぶ「第35回雲仙殉教祭」が20日、同温泉街の雲仙メモリアルホールであった。県内外の信者約1300人が、約400年前の江戸幕府による弾圧に対し命を賭して信仰を貫いた先人を追悼した。

 島原半島はキリシタン大名有馬氏の治下でキリスト教が栄えたが、禁教期は迫害が相次いだ。雲仙地獄では1627年、武士のパウロ内堀作右衛門ら26人がたぎる湯に投げ込まれ殉教。カトリック教会は2008年、作右衛門らに聖人に次ぐ福者の称号を与えた。

 殉教祭はカトリック長崎大司教区が主催。参加者は「殉教の血しおに染みし湯のまちに 愛と平和のみ国ひろめん」などと雲仙の殉教者の賛歌を合唱。終了後、雲仙地獄まで行列で歩き、十字架や祈念碑の前で祈りをささげた。

 今夏は弾圧の歴史を伝える「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産への登録が期待され、同半島には構成資産「原城跡」(南島原市)がある。殉教祭を担当した松山勝則・長崎北地区評議会議長(63)は「登録を機に雲仙で起きたことにも目を向ける人が増えてほしい」と話した。

=2018/05/21付 西日本新聞朝刊=

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