議長が異例の辞職要請「意見表明」 政活費不正請求疑惑の長崎市議に 発言を問題視 [長崎県]

辞職を促す意見表明を受けて頭を下げる吉原日出雄市議(手前)。五輪清隆議長(左)、田上富久市長(右)は険しい表情だった
辞職を促す意見表明を受けて頭を下げる吉原日出雄市議(手前)。五輪清隆議長(左)、田上富久市長(右)は険しい表情だった
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 吉原日出雄長崎市議の政務活動費不正請求疑惑に関連し、同市議会の五輪清隆議長は12日の定例会本会議で、吉原氏に議員辞職を強く求める異例の「意見表明」を行った。2度の辞職勧告決議を受けても辞職せず、「有権者に選ばれた議員にやめろと言うのはおかしい」などの発言を問題視した。だが、吉原氏は同日も辞職をあらためて否定。議会側も打つ手がなく、困惑しているのが実情だ。

辞職勧告後の取材に「解散すればよかっさ」

 定例会はこの日、市政の重要課題を議論する一般質問がスタート。その冒頭、五輪議長が「吉原市議の発言について意見を述べたい」と切り出した。

 問題にしたのは、今月7日に2度目の辞職勧告を受けた直後、西日本新聞の取材での発言。車で視察に行きながらJR代を請求したことを「不正とは思わん」とし、辞職する考えがないことを示した上で「やめさせたければ市長が議会を解散すればよかっさ」などと述べた。

 五輪氏は意見表明で、複数の議員から「吉原氏と一緒に審議や視察をしたくない」との苦情が寄せられ、議会事務局にも「議員を辞めさせられないのか」などの問い合わせが相次いでいることに触れ「議会の品位を傷つけ、市民の怒りを逆なでした」と言及。「辞職を強く要請する」と締めくくった。

 吉原氏は自席でうつむき最後に頭を下げたが、昼休み中に応じた報道陣の取材では「軽はずみな発言に反省している。今後は慎重に行動したい」と述べる一方、辞職は否定した。

懲罰対象外の「議場外発言」に苦肉の策

 11日の各会派代表者会議では、議員から登院停止などの懲罰を求める声も上がったが、議会事務局が「議場外での発言で対象にはならない」とする見解を示した。本会議で吉原氏に発言の真意を問う案なども浮上したが、本人が退席するなどして応じなければ「かえって議会側が笑われてしまう」などの懸念があり、断念した。

 本会議での意見表明は「言いたい放題は見過ごせない」として至った「苦肉の策」。議員の1人は「これで懲りるとは思わんが、もう目立たんでほしい」と願った。

=2018/06/13付 西日本新聞朝刊=

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