憲法、核禁止条約巡り賛否 「平和宣言文」起草委最終会合 政府に行動促す意見も [長崎県]

起草委員会の内容を総括する田上富久市長
起草委員会の内容を総括する田上富久市長
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 平成最後の夏、被爆地ナガサキから世界へ何を訴えるか。7日に長崎市で開かれた平和宣言文起草委員会の最終会合には委員長の田上富久市長を含む全15人の委員が出席、市が提示した文案について意見を交わした。憲法や核兵器禁止条約の記述を巡り、多くの声が上がった。

 憲法に関しては過半数の委員が発言。市が最終会合で示した宣言文の修正案は憲法の平和主義や不戦の理念に触れているが、憲法改正の最近の動きや、改憲論議への被爆地の考えには言及していない。

 長崎大核兵器廃絶研究センターの初代センター長を務めた梅林宏道委員は「憲法を巡る人々の危機感をどこかに入れてほしい」と要望。前回起草委で、憲法関連の記述を盛り込むことに慎重な考えを示した長崎平和推進協会理事長の横瀬昭幸委員は「現状でも市民の思いは十分伝わる」とした。

 核兵器禁止条約に否定的な日本政府に対する注文が弱いとの意見も目立った。福祉生活協同組合いきいきコープ理事長の升本由美子委員は、政府に条約への賛同を促す文案に対し、「賛同だけでなく、行動で示すのが日本政府の役割だと訴えてほしい」と述べた。

 田上市長は終了後の取材に対し「憲法の平和主義、不戦の誓いはずっと取り上げているテーマ。今後ともしっかり伝えていかなければならない」と説明。改憲問題については国民の間に賛否があるとして「どんな形で表現するか検討したい」と述べるにとどめた。

=2018/07/08付 西日本新聞朝刊=

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