千羽鶴で波佐見焼制作 高校生ら平和の願い込め 焼却灰を粘土に混ぜ箸置きや豆皿 [長崎県]

灰になった千羽鶴は粘土に混ぜて、焼き物に姿を変える(波佐見高提供)
灰になった千羽鶴は粘土に混ぜて、焼き物に姿を変える(波佐見高提供)
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焼き上がった箸置きなどの出来栄えを確かめる波佐見高生
焼き上がった箸置きなどの出来栄えを確かめる波佐見高生
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 波佐見町の波佐見高の生徒が7日、長崎市の原爆資料館などに寄贈された千羽鶴を譲り受け、焼却した後の灰を使って「平和を願う波佐見焼」を制作した。千羽鶴に寄せられた平和への思いを特産の陶器に込めようと、町づくりに関わる団体との協力で、初めて作品を完成させた。

 長崎市によると、原爆資料館には昨年度、全国の学校や企業などから1442束、重さ約900キロの千羽鶴が寄せられた。入り口の通路に1年間飾った後は、解体して和紙や古紙に再利用している。

 千羽鶴を陶器作りに活用しようと発案したのは、波佐見町で芸術を生かした町づくりをしている社団法人「金富良舎(コンプラシャ)」の松尾栄太郎理事長(41)と里山賢太理事(41)。普段から交流している波佐見高に連携を呼び掛けた。

 陶芸などを学ぶ美術・工芸科の1、2年生20人が、原爆資料館と国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館から提供を受けた20キロ分の千羽鶴を今月1日に焼却。灰を粘土に混ぜ、ツルをモチーフにした箸置きや豆皿、お香立てに成形した。

 町内にある県窯業技術センターの窯で焼き上がった約40点の作品は、淡い青磁色に仕上がった。折り鶴の材料が一様でないので、どんな色になるかは予想できなかったという。2年の藤田沙和さん(17)は「折り鶴からそれぞれ違いのあるおもしろい作品ができた。平和への思いと波佐見焼がつながれば」と出来栄えに満足そうだった。

 松尾理事長と里山理事は「千羽鶴を有効活用することによって、長崎や広島に届ける意味が深まるとうれしい」と話す。将来の商品化を検討している。

=2018/08/08付 西日本新聞朝刊=

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