学生ら短歌で平和発信 J1長崎-広島「ピースマッチ」 [長崎県]

ピースマッチで披露する短歌のパネルを掲げる安田女子大の学生たち
ピースマッチで披露する短歌のパネルを掲げる安田女子大の学生たち
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 被爆地を本拠に持つサッカーJ1のV・ファーレン長崎とサンフレッチェ広島が対戦する「ピースマッチ」が、11日に広島市で開かれる。4月の長崎に続く2度目のゲーム。会場のエディオンスタジアム広島では、安田女子大(広島市)の学生11人が、V長崎のサポーターとともに短歌を通じて平和を発信する取り組みを企画している。原爆投下から73年。被爆者の数が減っていく中、学生たちは「両市の願いを共有し、広く発信していきたい」と意気込んでいる。

 企画した同大日本文学科の川岸克己准教授のゼミでは、2016年のオバマ米大統領広島訪問時のスピーチを自分流に解釈して詩にするなど、文学を通じて平和を考える活動をしてきた。今年はV長崎がJ1に昇格し、両チームの対戦が初めて実現。「被爆地同士の理解を深める」を狙い、学生たちが長崎について本やインターネットで調べて9本の短歌を詠んだ。

 「広島の/原爆の日に/鳴るサイレン/同じ苦悩の/長崎で聞く」。この歌には8月6日の広島原爆の日、同じ被爆地の長崎市でも鎮魂のサイレンが鳴らされていることへの感謝を込めた。

 短歌はスタジアム周辺のブースで午後2時半から披露。学生たちが考えた上の句(五七五)に対し、訪れたV長崎のサポーターに下の句(七七)を詠んでもらうコーナーもある。

 参加する学生の一人、佐々木楓さん(21)は曽祖父が広島で被爆して亡くなった。今回、長崎を調べる過程で「長崎と広島の平和を求めるエネルギーは相当なもの」と感じたという。

 「ピースマッチ」は午後7時キックオフ。両チームは、この日のための特別なユニホームで試合に臨む。会場周辺にはこのほかにも、平和への願いを込めて折り鶴を作ったり、ボードにメッセージを書き込んだりするコーナーも設置される。両市の原爆の日、それぞれの式典で鳴らされる鐘のレプリカも展示される。

=2018/08/11付 西日本新聞朝刊=

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