五島の潜伏キリシタン歴史後世に 資料館13日オープン 久賀島 [長崎県]

「潜伏キリシタン資料館」に並ぶ信者寄贈の資料
「潜伏キリシタン資料館」に並ぶ信者寄贈の資料
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 世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する「久賀島(ひさかじま)の集落」(五島市・久賀島)に13日、殉難の歴史を伝える「潜伏キリシタン資料館」がオープンする。潜伏キリシタンの子孫たちが開設準備を進めていた。

 島には五島列島最古の木造教会の旧五輪教会堂のほか、狭い牢屋(ろうや)に多くのキリシタンが投獄され、飢えや病気で42人が犠牲になった「牢屋の窄(さこ)殉教事件」(1868年)の跡地などキリシタン弾圧の過去を示す史跡がある。

 開設を呼び掛けたのは、両親が同島出身で北九州市在住の上村敏雄さん(70)。先祖が殉教した上村さんは「迫害を乗り越えて信仰を守り抜いた業績を後世に残したい」と決意。平屋の空き家の改修費はインターネットのクラウドファンディングで調達したほか、信者からの寄付で賄った。

 館内の展示室には島の信者宅で保管されてきたマリア観音や木製の十字架、ミサの合図に使ったホラ貝が並ぶ。ほかにも国内外の信者が寄せたという十字が描かれた茶器や古伊万里の皿などもあり、資料は計約100点に及ぶ。

 12日には完成を祝う「祝別式」があり、約40人が出席。上村さんは「キリシタンの歴史を知る拠点として多くの人に利用してもらえれば」と語った。

=2018/12/13付 西日本新聞朝刊=

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