西海の「体験民泊」再び注目 農林漁業者宅で押しずし作り、釣った魚の刺し身… [長崎県]

美しい海が望める西海市。インスタグラムなどを使ったPRにも力を入れている
美しい海が望める西海市。インスタグラムなどを使ったPRにも力を入れている
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 角力灘(すもうなだ)と大村湾。特徴の違う二つの海に囲まれ、同じ自治体でも異なる気候や風土がある西海市。2001年、合併前の旧西海町が自治体を挙げて民泊に取り組み始めた。その西海市で、農林漁業の生産者宅などに泊めてもらい、漁や農作物の収穫を体験する「農林漁業体験民宿」が改めて注目されている。

 西の角力灘では釣りや夕日、東の大村湾ではカヤックや朝焼けが楽しめる。内陸部では、春はタケノコ掘り、秋は栗拾いに芋堀り、冬はシイタケ採りなど四季折々の体験メニューがある。

 市は16年に民宿の運用を、民宿経営者でつくるグループ「山と海の郷さいかい」に委託、ネットでの情報発信に力を入れる。16年度の利用は109人、17年度は273人。PR不足で伸び悩んでいた利用が少しずつ増え、関西方面から修学旅行の利用もあるという。

 中国など海外の個人客も訪れ、グループ事務局の橋本ゆうきさん(30)は「何度も来日した外国人が、今度は日本の田舎の暮らしを体験したくて西海市まで足を延ばしているようだ」と話す。

 同市西海町中浦北郷の巣木俊秋さん(69)は公務員を定年退職して夫婦で取り組み始めた。畑での収穫や魚釣り、郷土料理の押しずし作りを体験してもらう。食卓には体験で釣った魚の刺し身などが並び、家庭の味はどれも格別。グループによると、こうした民宿は高齢の生産者の副業としても効果を発揮しているという。

 巣木さんは「民泊を通して自然とともに生活する西海市での暮らしを体感してほしい」と話す。空気がキリッと冷え込む冬のシーズン。ミカン狩りやジャガイモの収獲、かんころ餅づくりが楽しめる。問い合わせは、山と海の郷さいかい事務局=0959(33)2525。

=2018/12/15付 西日本新聞朝刊=

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