2児の母が開発、米粉の離乳食が人気 発想の原点は「時短」 [長崎県]

「唐揚げの衣もパリッと仕上がります」と話す平田順子さん
「唐揚げの衣もパリッと仕上がります」と話す平田順子さん
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 アレルギーがまれにしかなく、調理法が多様-。そんな米粉に無限の可能性を感じる人がいる。その名の通り、米粉を販売する「米粉屋」(長崎市扇町)を夫婦で営む平田順子さん(40)。離乳食、焼き菓子、パンケーキの素。主婦と販売者の二足のわらじの経験から編み出された商品が人気を呼ぶ。

 発想の原点は「時短」だ。4歳と10歳の2児の母。家事や子育て、仕事の両立に苦労する。

 「あ、水で溶くとおかゆになるんだ」。米粉がまだまだ浸透せず、販売に苦労して調理法を研究していると、ひらめいた。「離乳食にもなる。きっと忙しいお母さんたちの役に立つ」

 商品作りのため、フェイスブックや口コミで募った子育て中の母親たち約10人にアンケート。白身魚やトマトなど7種類のペースト状の離乳食を作った。「しっかり栄養を取らせたい」という要望に応えたものだ。骨や種は取り除き、温めればすぐに食べられるよう工夫。味やパッケージのデザインにもこだわり、1年がかりで商品化にこぎ着けた。

 長崎市出身。地元の短大を卒業後、市内の百貨店に就職。夫の賢史さん(40)と結婚後は専業主婦だったが、学校給食を作る県学校給食会に勤めていた父親が定年後に開いた米粉屋を、2012年に夫婦で継いだ。「アレルギーのある子も一緒にご飯が食べられるように」というのが父の願いだった。

 そんな原点を大切にした離乳食は、インターネットで深夜に注文がよく入る。育児や家事を終えた母親たちが、やっと自由になれる時間なのだろう。

 より多くの人に知ってもらおうと、16年には市内の川口町にカフェをオープン、米粉の焼き菓子や離乳食を販売する。本当のことを言うと、店を継ぐ時、米粉は小麦の代用品で「ダサい」と感じていた。でも今では世間でも米粉の良さが浸透。何よりも販売する自分自身が魅せられている。

=2019/02/11付 西日本新聞朝刊=

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