ペット、最期まで飼って 佐世保のボランティア、24日相談会 保健所の犬保護、飼い主探しに奔走 [長崎県]

「保護犬の存在を知ってほしい」と話す竹尾達幸さんと直美さん
「保護犬の存在を知ってほしい」と話す竹尾達幸さんと直美さん
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 長崎県は犬や猫の殺処分数が全国で最も多い。1年間に命絶えた3千匹以上の中には、迷子になったり、捨てられたりしたペットもいる。ボランティアでつくる「アニマルレスキュー佐世保(ARS)」は2010年から、保健所に収容された犬を新しい飼い主に譲渡する活動をしている。殺処分が少しでも減るように、と願いながら。

 佐々町の竹尾達幸さん(47)、直美さん(50)夫妻は昨年からARSの活動に加わっている。捨てられていたミニチュアダックスフントとの出合い、別れがきっかけだった。

 家族になったのは4年前の秋。推定7歳。きれいな顔立ちに出産の跡。繁殖犬と思われた。骨が浮き出るほど痩せ、脚は筋肉が落ちて散歩もままならない。子犬が産めなくなり、心無いブリーダーに捨てられる繁殖犬は少なくない。

 「いと」と名付け、一緒に暮らして1年余り。ようやく懐いた頃、肺がんで死んだ。「幸せにしてやれなかった」。直美さんの悔いと悲しみは消えない。

 ARSは週に1度、佐世保市保健所で犬や猫の収容状況を確認し、捕獲された付近での聞き込みをして、ブログを使って飼い主を探す。見つからない場合は、病気やけがで弱って殺処分されやすい犬から優先的にメンバーが引き取り、新しい飼い主を探す。これまでに約130匹と飼い主を結びつけた。

 再び捨てられないように新しい飼い主には条件を課す。病気の予防注射、飼い主の連絡先を書いた迷子札の装着、年数回の近況報告などを求め、2週間の「お試し飼育」を経て譲渡するようにしている。

 竹尾さん夫妻がペットを飼っている人、これから飼う人に求めたいのは「捨てない、繁殖させない、迷子にさせない」。直美さんは「終生、飼育することを守ってほしい」と訴える。

 ARSは24日、直美さんが営む犬服販売店「ドッグイズファミリー」(佐々町羽須和免)で保護犬の譲渡相談会を開く。トリマーによる犬の爪切り、迷子札作り(有料)、犬用古着などが並ぶフリーマーケットもあり、売り上げはARSの活動資金に充てる。

 直美さんは「保護犬を知ってもらい、ペットを飼うときの選択肢として目を向けてほしい」と話す。

 2017年度に県内で殺処分された犬と猫は3028匹(猫2588匹、犬440匹)。4年連続して全国最多だが、減少傾向にある。

=2019/02/21付 西日本新聞朝刊=

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