孤立の集落 懸命救助 がれき越えて搬送も 九州豪雨

孤立した集落からヘリで救助され、搬送される人=7日午前8時25分、福岡県朝倉市の甘木公園
孤立した集落からヘリで救助され、搬送される人=7日午前8時25分、福岡県朝倉市の甘木公園
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 北部九州を襲った豪雨から2日たった7日午前、福岡県朝倉市などの孤立地域では、ヘリコプターによる救出が本格化した。広域の医師や看護師でつくる災害派遣医療チーム(DMAT)も被災地に続々到着し、応急手当てや病院への搬送が始まった。

 朝倉市菩提寺の甘木公園には、自衛隊などのヘリコプターが10分程の間隔で着陸。住民たちが隊員に背負われるなどしながら次々と降り立った。高木地区に住む農業町田弘さん(73)は孫の金丸夏希さん(22)に出迎えられた。泣き崩れる夏希さんを支えながら「何もできず不安だったが、また孫に会えてうれしい」と再会を喜んだ。夏希さんは「最悪のことも頭をよぎった。でもきっと大丈夫と信じていた」。

 松末(ますえ)地区から避難してきた農業井手五月さん(73)もヘリから降りると安堵(あんど)の涙を流した。自宅は大破し、近所の家で過ごした。周囲は土砂に埋もれ、逃げ場がなかった。「命が残ってありがたい。命さえあれば何でもできる」とかみしめた。「99歳の母の体力が一番心配だった」と話すのは同地区の伊藤新造さん(54)。ストレッチャーに乗せられた母に付き添い、救急車に乗り込んだ。

 同県東峰村では、午前5時から300人態勢で捜索が始まった。3人が行方不明になっている岩屋地区では、自衛隊員たちが崩れた家の周辺で、スコップで土砂をかき分けた。

 一方で、いまだ孤立している地域も少なくない。同村によると、午前6時20分ごろ、栗松公民館から「83歳の女性の意識がもうろうとしている」と救急車の要請があったが、道路が寸断されていて車が近づけない。応援に来ていた広島県の救助隊が徒歩で約1時間かけてがれきを乗り越え、病院に搬送した。

=2017/07/07付 西日本新聞夕刊=

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