家屋調査に被災者「再起への一歩」 店舗地下水没「ハトマメ屋」 九州豪雨

豪雨で水没した「ハトマメ屋」の店舗地下を調査する福岡県朝倉市の職員(左)=18日午前9時ごろ、同市
豪雨で水没した「ハトマメ屋」の店舗地下を調査する福岡県朝倉市の職員(左)=18日午前9時ごろ、同市
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地下が水没したハトマメ屋。店舗そばを流れる川があふれ、水が流れ込んだ=18日午前9時15分ごろ、福岡県朝倉市
地下が水没したハトマメ屋。店舗そばを流れる川があふれ、水が流れ込んだ=18日午前9時15分ごろ、福岡県朝倉市
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 「ここまで水が来たとです」。18日午前、罹災証明書の発行に必要な家屋被害調査が始まった福岡県朝倉市。同市宮野で菓子製造・販売店「ハトマメ屋」を営む仲山昌成さん(57)が指さす先には、高さ約1・75メートルの場所に真横にくっきりと水没の跡が残っていた。

 5日の豪雨で店舗近くの川があふれ、事務所や駐車場として使っていた店の地下に大量の水や泥が流れ込んだ。車5台のほか、菓子の包装機械や地下水用ポンプ、エアコン室外機、約20年間の売り上げや取引先のデータを記録したパソコンなどが水に漬かった。仲山さんは「現在の店舗を建てて16年、こんなことはなかった。新規購入すれば4千万円ぐらいかかると思う」と肩を落とす。

 この日、午前9時前に調査を担当する市職員2人が訪問。現場は泥が取り除かれ、被災当初の様子をとどめていなかったが、市職員は仲山さんの説明や写真を基に、手元の用紙に状況を書き込んでいった。約10分で調査は終了した。

 2日前に営業を再開したハトマメ屋は、従業員の給与や仕入れ先への支払いなど当面の運転資金として2千万円が必要だが、銀行からは「融資には罹災証明が必要」と説明を受けていたという。調査後、仲山さんは「これで再起への一歩が踏み出せたと思う」と安心した表情を浮かべた。

 市には17日までに、罹災証明書の申請が1108件あった。18日は2人一組で午後までに市内10件の調査を実施する。市は県にも協力を要請しており、22日からは10チームで調査し、8月上旬をめどに終える方針という。市は「被災した人は、急がなくてもよいので申請してほしい」と呼び掛けている。


=2017/07/18付 西日本新聞夕刊=

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