「サイバー補導」163人最多、全国の2割 福岡県警昨年まとめ、援交「小遣い稼ぎ」

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 インターネット上で援助交際相手を探す少女に、警察官が身分を隠して接触する「サイバー補導」で、福岡県警が昨年補導した少女が163人に上り、過去最多となった。今年も6月までの半年間で既に105人(前年同期比43人増)と昨年を上回るペースで推移している。県警は「援助交際は立派な犯罪。事件に巻き込まれる恐れもあり、安易に手を出さないでほしい」と呼び掛けている。

 「エッチしたらお金くれるお兄様おらんの」。8月、会員制交流サイト(SNS)上で投稿を見つけた福岡県警の捜査員が書き込んだ相手と連絡を取り、会う約束を取り付けたところ、待ち合わせ場所に現れたのは非行歴も、補導歴もない“普通の女子高生”だった。「まさかこんなことをするなんて…」。県警から呼び出しを受けた女子高生の母親は絶句した。

 「えん(援助交際)」「イチゴ(1万5千円)」「ホ別(ホテル代は別)」「15本3(15歳で本番3万円)」といった隠語で援助交際を持ちかける書き込みも多い。

 サイバー補導は2013年から福岡を含む11都道府県警で導入され、現在では全都道府県警に広がる。援助交際から別の事件に発展することも多く、福岡県警は昨年10月、補導をきっかけに未成年を雇用していた無店舗型風俗店を発見、摘発した。

 県警によると、県内の補導者は県警本部のみで実施した13年は2人、14年は5人、4警察署に広げた15年は12人だったが、昨年から15署と少年少女の立ち直りを支援する県警少年サポートセンター5カ所に態勢を拡充したことで前年の14倍にあたる163人と急増。全国の補導者数(862人)の2割を占める。

 補導された少女の6割は非行歴がなく、「小遣い稼ぎ」目的で援助交際するケースが多いという。県警は中学校や高校に警察官を派遣し、援助交際をしないよう呼び掛ける「非行防止教室」を開いており、昨年秋からは児童養護施設や児童自立支援施設も対象に加える。

 県警少年課の中村宗雄次席は「ネットを利用した援助交際は無数にあり、補導だけでは解決しない。根絶するには、少女たちへのモラル教育に取り組むことが重要だ」と話している。

=2017/09/13付 西日本新聞夕刊=

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