空き家情報を一元化 福岡県が市町村の物件ネット集約へ 利便性高め中古市場を活性

 福岡県は人口減などで増え続ける空き家の活用に向け、県内の市町村が運営する「空き家バンク」の情報を一元化した新たなインターネット検索システムを設立する方針を固めた。移住者が賃貸や購入できる物件を空き家バンクで探す場合、現在は市町村ごとに閲覧しなければならない。県は空き家探しの利便性を高めることで、放置空き家を減らし、移住促進につなげる考えだ。都道府県内の空き家バンク情報を一覧できるシステムは、九州では初めて。県は、関連費用を2018年度当初予算案に盛り込む方針。

 従来の空き家バンクは、空き家の所有者から申し出を受け、立地や間取り、価格などの情報を市町村のホームページなどに掲載する仕組み。福岡県内では約30市町村が設置している。

 計画では、県宅地建物取引業協会に委託し、同協会のサイト内に空き家バンク専用コーナーを開設。築年数、間取りなど各市町村でばらばらだった情報を統一し、容易に検索して比較検討できるようにする。また周辺地域の特色や子育て施設の紹介などの情報も参照できるようにする考えだ。

 県内の空き家総数は昨年3月末時点で、約3万9700戸。うち利用可能な物件は約3万1千戸とされる。相続を機に放置されるケースが目立ち、今後も増加が見込まれている。ただ、16年度の新規物件登録は総数の1%に満たない379件にとどまった。

 空き家は、老朽化して倒壊したり犯罪の温床になったりするなど社会問題化しており、県は利用できる空き家を流通に乗せ中古住宅市場を活性化させることが急務と判断した。県はシステムへの参加市町村を増やす一方、流通していない空き家の掘り起こしに向け、市町村を対象に研修会も実施する。

=2018/01/07付 西日本新聞朝刊=

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