コミュニティーバス便利に 「広域化」に福岡県が助成 市町村またぎ運行 嘉麻市など5路線で試験へ

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 公共交通機関の空白地域で市町村などが運行する小型の乗り合いバス「コミュニティーバス」の利便性向上を目指し、福岡県は2018年度、隣り合う市町村間の直通運行やスムーズな乗り継ぎに配慮した新たな路線を設け、運行主体の市町村を助成する方針を固めた。コミュニティーバスは複数の市町村をまたぐ路線が少なく、利用する高齢者などから広域運行を求める声が上がっている。3年間試験的に運行し、県は利用状況を検証したうえで本格導入を後押しする考えだ。

 通勤通学や通院、買い物での利用が見込まれる嘉麻市稲築地区-JR桂川駅(桂川町)、久山町役場(久山町)-JR新宮中央駅(新宮町)など5路線ほどで直通の試験運行を実施。大野城市-春日市間や遠賀町-岡垣町間は乗り継ぎポイントを設定し、ダイヤ見直しやバス停の近接化で円滑に乗り継ぎできるようにする。

 それぞれ運営する市町村に経費を助成。関連事業費を新年度予算案に盛り込む。財源には地方創生推進交付金を活用する方向で調整している。県は「県主導でコミュニティーバスの広域運行を図るのは全国的にも珍しいのではないか」としている。

 路線バスが通らない中山間地や高台などで暮らす高齢者にとって、コミュニティーバスは「生活の足」となっている。

 ただ、多くはその自治体内だけを巡回するため、比較的大きな商業施設や病院が隣接自治体にある場合、途中でバスを降り徒歩で向かうしかないなど、利用者が不便を強いられているケースが少なくない。

 県などによると、県内では40超の自治体や団体がコミュニティーバスを運行。路線数は計231に上るが、複数の市町村にまたがるのは約1割の28路線にとどまっている。

 県は昨年策定した「県交通ビジョン」に、コミュニティーバスの「広域運行路線の普及に努める」と明記。15圏域ごとに設置した「地方創生市町村圏域会議」で、広域化が必要な路線を洗い出した。

=2018/01/21付 西日本新聞朝刊=

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