九州の火山安全確保に力 防災計画見直し、規制範囲拡大…

 群馬県と長野県の境にある草津白根山の本白根山(2171メートル)が「前兆」なく噴火した23日、九つの常時観測火山がある九州の関係者は、安全性の確保に向け、気を引き締めた。

 大分県内には、いずれも噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)の鶴見岳・伽藍岳、九重山がある。鶴見岳(別府市)は観光ロープウエーがあり、四季を通じて観光客が訪れる山だ。別府市の長野恭紘市長はこの日の定例会見で、草津白根山では噴火の兆候が見られなかったことに触れ「防災計画に不備がないかも含め、再度見直していく」と力を込めた。

 1990年代の噴火で死者・行方不明者44人を出した長崎県の雲仙・普賢岳では、県などでつくる「雲仙岳火山防災協議会」が本年度から「噴火シナリオ」の見直しに着手。噴火が想定される火口範囲の拡大を検討中だ。草津白根山の噴火は主要な火口以外で発生し、県危機管理課は「対策の参考にしたい」とした。

 宮崎、鹿児島両県境の霧島連山・新燃岳では昨年10月の約6年ぶりの噴火で、警戒レベルが2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げられており、両県や気象庁などでつくる「霧島山火山防災協議会」は2月にも、警戒レベルに伴う立ち入り規制などの範囲を拡大する方針。麓の温泉地の観光客は回復傾向で、鹿児島県霧島市は「登山客が自粛傾向にならなければいいが…」。

 2016年10月の爆発的噴火で、噴石が飛散した熊本県・阿蘇山は2月中にも火口見学が再開される見通し。同県阿蘇市の的場亮一防災対策室長は「火山状況を綿密に確認し、安全に観光を楽しめるようにしたい」と話した。

=2018/01/24付 西日本新聞朝刊=

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