九州出身の親族も喜び 国民栄誉賞の羽生さん、井山さん

 13日に国民栄誉賞を受賞した将棋棋士の羽生善治さんと、囲碁棋士の井山裕太さんはともに九州に縁がある。九州育ちの親族からも喜びの声が上がった。

 「大変名誉な賞だが、一時お預かりするくらいの気持ちで一棋士として一社会人として、これからも謙虚な姿勢でいてほしい」。羽生さんの父、政治(まさはる)さん(83)=東京都八王子市=は控えめに喜びを語った。

 羽生さんの祖父は鹿児島県の種子島出身。政治さんは父の仕事の関係で小学6年から高校2年まで長崎県佐世保市で暮らした。中学の同窓生たちは羽生さんの「応援団」をつくって長年声援を送り続ける。

 羽生さんは4年前、父の同窓生の要請に応えて佐世保市や福岡県朝倉市を訪ねている。昨年8月には、多忙な対局日程の合間を縫って朝倉市の豪雨被災地を慰問した。再訪を依頼した地元関係者は「被災状況を大変気に掛けていて、二つ返事で来てくれた」と話す。

 一方、井山さんは福岡県とのゆかりがある。祖父の故鐵文(てつふみ)さんは福岡市出身。祖母の積子(せきこ)さん(81)は嘉麻市出身。加えて、師匠の石井邦生九段(76)も、うきは市の生まれだ。

 井山さんが5歳の頃、囲碁の手ほどきをしたのがアマ高段者だった鐵文さん。その後、石井九段が井山少年の素質を見抜き、小学1年の時から千局を超す直接指導で鍛え上げたのは囲碁界で有名な話だ。

 積子さんは現在、大阪府東大阪市で暮らし、毎日仏壇に手を合わせ、孫の活躍を鐵文さんに報告している。「こんな賞をいただけるなんて…。健康にだけは気を付けて頑張ってほしい」

 石井九段は「国民栄誉賞は夢にも思っていなかったことで、師匠としてもこれ以上の喜びはない。これからの道のりが大変だろうが、賞を励みにしっかり歩んでもらいたい」と語った。

=2018/02/14付 西日本新聞朝刊=

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