リカちゃん人気今も 流行に合わせ半世紀

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初代リカちゃん(1967―71) 当時流行したミリタリールックで登場。「ミニスカート」ブームが到来した
初代リカちゃん(1967―71) 当時流行したミリタリールックで登場。「ミニスカート」ブームが到来した
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2代目リカちゃん(72―81) 78年、成田空港が開港。スチュワーデスが女の子の憧れの職業だった。
2代目リカちゃん(72―81) 78年、成田空港が開港。スチュワーデスが女の子の憧れの職業だった。
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3代目リカちゃん(82―86) 雑誌「オリーブ」が大ヒット。フリルがついたファッションが人気を集めた。
3代目リカちゃん(82―86) 雑誌「オリーブ」が大ヒット。フリルがついたファッションが人気を集めた。
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4代目リカちゃん(87-) 女子高生を中心に、ガングロ、ルーズソックスが流行。ロリータファッションもはやった。
4代目リカちゃん(87-) 女子高生を中心に、ガングロ、ルーズソックスが流行。ロリータファッションもはやった。
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 着せ替え人形「リカちゃん」の誕生から50年がたった。ミニスカートやスチュワーデス風など流行を取り入れた華麗なファッションで、女の子のハートを捕らえてきたリカちゃんもすでに4代目。私も幼い頃、リカちゃんのファンだった1人で、初めて手にしたときの感動は今でも鮮明に覚えている。誕生50周年記念の展覧会が22日、福岡市で始まるのを前に、リカちゃんが歩んできた“人生”をたどってみた。

 20年前、6歳の私は念願のリカちゃんを買ってもらった。姉からの借り物ではなく、私だけのリカちゃん。お菓子の空き箱でベッドを作り、空想の世界に浸った。リカちゃんは、私の大切な友達となった。

 リカちゃんは1967年、玩具メーカー「タカラ」(現タカラトミー)から発売。「外国産の大柄な人形が主流だった時代で、日本人向けの小ぶりな人形を作り、すぐに人気となった」(同社)という。販売累計(2017年3月時点)は約6千万体。50年で年間平均120万体、1日平均約3300体が売れたことになる。時代の流行に合わせ、手足を長くしたり、顔を小さくしたりするなどスタイルを微妙に変えてきた。

 4代目になっても服装など変化を重ねており、人気は今も健在。「17年もすべての玩具の中で売り上げは上位。常に市場をけん引している」(日本玩具協会)という。

◆しょうゆ屋で誕生

 取材中、気になるリカちゃんの出生の秘密を耳にした。「リカちゃんは、千葉県のしょうゆ屋さんで生まれたらしい」。半信半疑で調べてみると…。「その通りです」。同県の食品メーカー「タイヘイ」総務部、河野利之さんがあっさりと認めた。

 リカちゃんが発売される前、同社の前身「太平醤油(しょうゆ)」に、タカラ(当時)から「日本の女の子のための人形を作りたい」という依頼があったという。「詳しい経緯は不明」(河野さん)だが、太平醤油は依頼を受け玩具部を新設。近所の主婦を急きょかき集め、髪の植毛、目や口元の彩色など1カ月ほど練習し、生産を始めたという。しょうゆ屋さんとリカちゃん。意外な組み合わせだが発売から2年後、タカラに生産工場ができるまで、太平醤油での生産は続いた。

◆思い出に寄り添う

 5歳のめいの家にもリカちゃんがある。一緒に遊んでいると昔友人から聞いた話を思い出した。「リカちゃんの靴って苦いとよ~」。なめてみた。確かに苦い。食器も苦い。タカラトミー広報課によると、子どもが口に入れても誤飲しないよう人体に無害な液体を塗るなどしているという。

 「末っ子だったから妹代わりだった」「おしゃれを教えてくれた」。リカちゃんの思い出を尋ねると、さまざまな答えが返ってくる。リカちゃんが、半世紀にわたり多くの女性たちの人生に寄り添ってきた証しとも言える。いつか、私も自分の娘や孫に買ってあげる日が来るかもしれない。

〈プロフィール〉

 本名「香山リカ」。永遠の11歳、小学5年生。5月3日生まれのおうし座。身長142センチ、体重34キロ。血液型はO型。パパはフランス人で音楽家、ママは日本人のファッションデザイナー。双子と三つ子の弟、妹がいる6人きょうだいの長女。「香山」の姓は、ママ方のもの。

リカちゃん展

 福岡市早良区の市博物館で3月28日まで。歴代のリカちゃん、家族、友達など約580体を紹介。その時々に流行したファッションなど時代の変遷も楽しめる。元フィギュアスケート選手の浅田真央さんをイメージしたリカちゃんや有名ブランドの衣装を着たリカちゃんなど「50周年お祝いコラボリカちゃん」の特別展示もある。入場料は一般1100円、高大生900円、小中生500円。前売りは各200円引き。月曜休館。テレビ西日本事業部=092(852)5520。

=2018/02/20付 西日本新聞朝刊=

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