帰れぬ「プレ金」1年 実践わずか1割 積極活用へ知恵絞る

プレミアムフライデー1周年を記念して開かれたイベントでトークをする元AKBの渡辺麻友さん(左)ら=23日、東京都港区
プレミアムフライデー1周年を記念して開かれたイベントでトークをする元AKBの渡辺麻友さん(左)ら=23日、東京都港区
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 月末の金曜日に早めの退社を促す「プレミアムフライデー(プレ金)」が23日で1年となった。推進団体の調査では認知度は約9割に達したものの、実際に早く退社した人は約1割どまり。イベントを実施した企業でも、売り上げ増の効果を実感したところは約2割と低調だ。一方、同日開幕したサッカーJリーグが今季から初めて金曜開催を取り入れるなど、新たにプレ金を活用しようとする動きも出ている。働き方改革と消費喚起を狙ったプレ金は根付くのか-。

 「地方ではプレ金を知っている人はほとんどいない。知っている人がプレミアム(貴重)だと聞いた」。官民でつくるプレミアムフライデー推進協議会が同日、都内で開いたシンポジウムで、ソフトウエア開発会社サイボウズの青野慶久社長は地方の実態を皮肉まじりに紹介した。青野氏は昨年、「ありがた迷惑なプレミアムフライデー」との意見広告を新聞に出しており、この日も「本人が幸せならハードワークフライデーでいい」と主張した。

 同協議会の調査によると、早く退社した人は初回の昨年2月を除き毎月10%前後で横ばい。別の日に振り替えた人を含めても約2割にとどまっている。また、中小企業や地方のほうが低めとの結果も出ている。

 給料日直後の消費喚起を狙って月末に設定されたプレ金だが、多くの企業にとっては繁忙日。旗振り役の経団連の榊原定征会長でさえ見直しを求めている。

 一方、あえて低調なプレ金を積極的に活用しようという動きもある。

 Jリーグは初めて平日金曜日の開催を導入。23日はサガン鳥栖が、ホームでJ1開幕試合をした。日本プロサッカーリーグの村井満チェアマンは「土日と比べれば一時的には入場者が減るだろうが、将来的な顧客を創造したい」と意気込む。映画配給会社でも今春から、映画の封切りを土曜日から金曜日に前倒しするところが増える。

 経済産業省の担当課長は「表だって言わないだけでプレ金でもうかっているという経営者は結構いる。クールビズも定着まで数年かかっており、粘り強くやりたい」として、今後成功事例を広く紹介していくとしている。

=2018/02/24付 西日本新聞朝刊=

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