「厳冬」一転「炎夏」に!? ダブル高気圧 九州挟撃 ラニーニャ影響、海水温高く

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 この冬は福岡市で降雪日数が28日に上るなど1986年以来32年ぶりの低温となった九州。4日は各地で20度を超えるぽかぽか陽気となり、春本番を迎えた。福岡管区気象台によると、3月の気温は高めに推移し、夏は猛暑となる兆しがあるという。国内最高気温の41・0度を記録した2013年と同様、九州にはせり上がってくる「ダブル高気圧」から“熱風”が吹き込む可能性がある。

 気象庁によると、今冬(昨年12月~今年2月)、最低気温が氷点下となったのは熊本市で37日、佐賀市では29日で、この20年でいずれも2番目に多かった。長崎市の13日、鹿児島市の7日は20年間で最多。降雪の日数も多く、最多は福岡市の28日で昨冬比17日増。次いで長崎市が21日で昨冬よりも12日多かった。

 背景にあるのが、南米ペルー沖の海面水温が低くなり、世界的に異常気象を引き起こすラニーニャ現象だ。昨秋発生し、この影響で偏西風の流れが変化。ユーラシア大陸東部で、東に吹く偏西風が北に蛇行し、日本付近で南下。このため、北からの寒気が入りやすい状態となったという。

 今夏の猛暑予測にもラニーニャが影響している。ラニーニャのため、西太平洋熱帯域では海面水温が高くなっており、ラニーニャが終息した後の今夏(6~8月)も引き続き高温が維持される見込み。このため、一帯では積乱雲と上昇気流が発生しやすく、この影響でチベット高気圧の勢力が強まり、太平洋高気圧を平年よりも北に押し上げるという。

 二つの高気圧は、日本列島を西と東から挟み込むように張り出し、九州は「ダブル高気圧」の影響で、大気の状態が安定。双方の高気圧から暖かい気流が地表に向かい、気温が上がるという。

 二つの高気圧が張り出した13年には、高知県四万十市で国内の最高気温となっている41・0度を観測し、全国143地点で最高気温の記録を更新。佐賀市で観測史上最高の39・6度を観測した1994年のほか、九州豪雨が起きた昨年も二つの高気圧の勢力が強かった。同気象台は「地球温暖化の影響もあり、今夏は気温がさらに押し上げられる可能性がある」としている。

=2018/03/05付 西日本新聞朝刊=

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