2度否決の予算案、異例の専決処分 福岡県吉富町長 「議会軽視も甚だしい」反発も

 福岡県吉富町の今冨寿一郎町長は30日、町議会が2度否決していた2018年度一般会計当初予算案を、一部組み替えて専決処分した。議会側が求めていた吉富漁港の航路しゅんせつ工事費は盛り込まず、総額31億3980万円。緊急時などに限られる専決処分を当初予算案で行うのは異例。

 今冨町長は、議会の議決を求めなかった理由を「しゅんせつ工事を除く他の事業には、議会の反対意見はほとんどなかった。4月1日からの住民サービスに支障がないように判断した」と説明。これに対し若山征洋議長は「一方的な専決処分は、議会軽視も甚だしい」と反発している。

 今冨町長は、工事を要望している吉富漁業協同組合の前組合長の言動を問題視し、当初予算案での計上を見送った。しかし反発する議員は多く、3月22日の町議会定例会と29日の臨時会で否決された。

 吉富漁協の山本宗一組合長らは30日、福岡県庁を訪れ、九州豪雨で土砂がたまっている漁港航路のしゅんせつ工事への協力を求める小川洋知事宛ての要望書を提出した。取材に対し県水産局は「町の権限と責任で漁業活動の安全を確保することが必要」としている。

=2018/03/31付 西日本新聞朝刊=

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