健診データで「元気予報」 糖尿病や心血管病、15年後の発症確率算出 久山町、九大、DeNAなどソフト開発

元気予報のパソコン画面。6月から久山町の保健師が住民の健康指導に活用する
元気予報のパソコン画面。6月から久山町の保健師が住民の健康指導に活用する
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 福岡県久山町と九州大、IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)は、健康診断のデータを入力すると生活習慣病の発症リスクを予測するソフト「ひさやま元気予報」を共同開発した。当面は町民の健康づくりに生かす。町民以外も利用できるようにスマートフォン用アプリも開発している。

 元気予報に体重や腹囲、血糖値などのデータを入力すると、5年後、10年後、15年後の糖尿病と心血管病の発症確率が表示される。天気予報のように晴れ、曇り、雨のイラスト付きで、同性・同年齢と比較した発症確率が1倍未満の場合は晴れマークになる。

 高血糖などの危険因子も一目で分かる。禁煙や運動開始といった今後の目標を入力すると発症リスクが低下するので、生活改善のきっかけづくりにもなりそうだ。高血圧や認知症など、発症を予測する疾患を増やすことも検討している。

 ソフトの基礎になったのは、九大が久山町で1961年から続けている疫学調査。40歳以上の全住民の健診データを蓄積している。二宮利治教授(衛生・公衆衛生学)によると、死因まで特定した精度の高い調査で「人口や職業の構成、栄養状態が日本の平均的集団になっている」という。

 久山町は6月の健診から町民の指導に元気予報を活用する。スマートフォン用アプリは9月以降の完成を目指しており、久芳菊司町長は「町民のみならず、全国の人たちの健康づくりに役立てばうれしい」と話している。

=2018/04/21付 西日本新聞朝刊=

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