えびの高原の一部施設再開 宮崎・霧島連山 警戒区域縮小受け

再開した「えびのエコミュージアムセンター」を訪れた観光客=2日午前、宮崎県えびの市
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 1日に噴火警戒レベルが3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げられ、立ち入り規制も縮小された宮崎県えびの市の霧島連山・えびの高原(硫黄山)では2日、警戒区域に接する環境省の「えびのエコミュージアムセンター」が再開した。

 同センターは今後も関係機関からの情報収集、観光客や周辺施設への情報提供に努める。坂本謙太郎所長は「観光施設が再開し観光客も来るので、危機管理を優先し、緊張感を持って対応したい」と話した。

 警戒区域縮小のニュースを聞いて訪れたという神戸市の吉田和江さん(52)、優樹さん(19)親子は「南九州の旅行最終日に間に合った。噴気の勢いなど、自然の持つ力に圧倒されました」と満喫していた。

 大型連休後半の3日からは、国民宿舎えびの高原荘や周辺の土産店が営業再開する予定。えびの高原荘は「飲料水の安全も確認できた。待ちかねたお客さんを迎えたい」と準備に余念がなかった。

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川内川でもヒ素検出 長江川下流に影響拡大

 宮崎県えびの市の霧島連山・えびの高原(硫黄山)の噴火後、川内川支流の長江川流域が白濁し、川の水から環境基準を大幅に超える有害物質が検出された問題で、同県環境管理課は2日、4月29日に市内の長江川下流や川内川で採水した水からも、強い酸性の数値や、ヒ素などの有害物質が検出されたと発表した。

 硫黄山から約8キロの長江川下流の長江橋付近で検出された水素イオン指数(pH)はレモン果汁並みの2・1。環境基準の36倍となるヒ素や、8倍のホウ素、7倍のフッ素などの有害物質も検出した。同じ場所で同21日に採水した水のpHは環境基準内の6・7で、有害物質もほとんど検出されていなかった。

 さらに同29日に採水した川内川合流点手前約500メートルの長江川下流の水からはpH2・3、環境基準の26倍のヒ素などを検出。合流点から約2~6キロの川内川2地点はpH3・4~3・6、環境基準2・4~3倍のヒ素を検出しており、汚染域が拡大している。

 水稲に適したpHは6・0~7・5とされる。県や市は長江川、川内川周辺の井戸水、湧水の飲用を中止し、周辺河川からの取水と農業用水としての利用を控えるよう呼び掛けている。

=2018/05/03付 西日本新聞朝刊=

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