車の電子キー無反応、トラブル相次ぐ 長崎県佐世保市で200件超 「米軍基地が影響か」の声も

 鍵穴に鍵を差し込まなくても自動車のドア開閉やエンジン始動が可能な電子キーが反応しないトラブルが、長崎県佐世保市内で相次いでいることが分かった。西日本新聞の調べでは、市内の自動車販売店に24日ごろから、これまでに少なくとも200件以上の報告例があった。原因は特定されておらず、「強い電波を発する米軍基地が影響しているのでは」といった臆測も出ている。

 トラブルは複数のメーカー、車種で発生。ダイハツ長崎販売大塔店=同市大塔町=には24~28日、苦情や相談が計100件以上あった。JR佐世保駅近くの市中心部に被害が集中していたという。市内のトヨタ系列の販売店でも50件以上の被害を確認。スタッフの一人は「電波妨害が原因とみられ、5年ほど前にも同じことがあった。米軍基地に近い地域で被害が多発しており、基地の影響があるのではないか」と話した。

 佐世保市基地政策局は、自動車販売店などからの連絡で26日に把握。同局から報告を受けた九州防衛局は「米軍に問い合わせるかどうかも含めて検討している」としている。在日米軍の動向を監視する市民団体「リムピース」の篠崎正人編集委員は「米軍ではなく、佐世保にある海上自衛隊の艦船の影響も考えられる」と指摘した。

 市内の男性会社員(30)は市中心部の駐車場で業務用車のエンジンがかからず、レンタカーで急場をしのいだ。販売店によると、電子キーが使えず緊急措置でエンジンをかける方法もあり、市中心部を離れると「電子キーが使えた」と話す利用者もいたという。

 トヨタ自動車広報は、電子キーが正常に作動しないケースとして「テレビ塔や空港があるなど、強い電波やノイズを発生する場所」などを例示。販売店側は、トラブル時は相談するよう呼び掛けている。

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【ワードBOX】電子キー

 携帯していれば、ドアノブに触れるなどの動作で解錠できたり、エンジンを始動できたりする。ボタン電池が入った鍵が発する電波を車中のセンサーで感知、認識する仕組み。自動車メーカー各社で呼び方が異なり「スマートエントリーシステム」などの名称がある。1990年代から採用され、2000年に入って高級車を中心に普及。現在は新型車の多くで採用されている。

=2018/05/29付 西日本新聞朝刊=

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