「民泊」の届け出低調 新法施行前、サイトの削除相次ぐ 営業年180日制限が足かせに

 一般の住宅に有料で旅行者らを泊める「民泊」の届け出が低調だ。住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行される15日に民泊は解禁されるが、西日本新聞が九州7県に取材したところ、6日現在で計103件にとどまっている。全国も同様の傾向で、背景には新法が営業日数を年180日と制限するなど、事業希望者にとって厳しい規制が足かせになっているようだ。

 届け出の受け付けは3月15日に始まり、九州各県への届け出は、福岡49件、熊本と鹿児島各13件、佐賀と長崎各10件、大分と宮崎各4件だった(福岡は5月末、鹿児島は5月11日時点)。観光庁によると、全国でも5月11日までの届け出は計724件にとどまる。これに対し、民泊サイトにはこれまで全国で数万件、うち九州でも数千件が掲載されていたが、新法施行を前に削除が相次いでおり、営業断念するケースが続出しているとみられる。

 新法は「ヤミ民泊」の取り締まりを目的に、事業者に届け出を義務付けたが、既存の宿泊施設への配慮などから年間営業日数が約半年間と制限されたため、事業希望者側から「採算が取れない」といった懸念が出ていた。

 届け出には住宅の図面や登記謄本、消防設備関係など関係書類が10種類以上必要で、手続きが煩雑という面もある。家主が不在の場合は、新法に基づき登録された住宅宿泊管理業者に管理委託を契約する必要があるが、大分県や宮崎県ではまだ登録業者自体がないことも、届け出が少ない要因の一つとなっている。

=2018/06/09付 西日本新聞朝刊=

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