線路内侵入「どうすれば」悩むJR 揺らぐ“安全神話” 山陽新幹線事故

現場周辺を調べる県警の捜査員たち=14日午後10時6分、北九州市八幡西区
現場周辺を調べる県警の捜査員たち=14日午後10時6分、北九州市八幡西区
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 線路内にどこから入ったのか。福岡県内の山陽新幹線で14日、のぞみ176号が人をはねた事故。新幹線の線路上は、一般の人が立ち入れないようになっており、駅周辺を除いて過去にも事故は少ない。揺らぐ「安全神話」に苦慮するJR関係者。一部区間の運行を完全に止めた事故による混乱は終日続いた。

 福岡県警によると、北九州市八幡西区の線路内で衣類の一部と足とみられる体の一部などが見つかった。

 発見場所近くには丘陵地を抜ける約1キロの石坂トンネルがある。高架の線路下には地上からつながる作業用の階段が備えられている。JR西日本福岡支社の担当者は「一般的に線路への出入り口は厳重に施錠されており、人が立ち入ることはできない」と説明する。

 九州では2011年に、鹿児島県出水市境町の九州新幹線新水俣-出水間で中学2年の女子生徒がはねられ死亡した。02年には福岡市東区で走行中の「のぞみ34号」が線路内に入った女性をはねる事故があった。

 JR九州の担当者は「11年の人身事故が起きた現場は、約4メートルの柵が設置されていた。そもそも人や動物が入れない構造。どうすればいいのか悩ましい」と話した。

 関西大の安部誠治教授(交通政策論)は「新幹線の線路内に人が入るケースは珍しい。いつ、どのような経緯で事故が生じたかをしっかり検証し、対策を講じるべきだ」と指摘した。

=2018/06/15付 西日本新聞朝刊=

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