“直下型”地震「いつでも起き得る」 識者が指摘、震度7の予想も エネルギー蓄積された九州の警固断層帯

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 大阪府北部で発生した震度6弱の地震は、都市部の浅い地下で起きた「直下型」だった。九州でも主要活断層帯は16カ所あり、識者は「九州でもいつ、どこで大きな揺れが発生してもおかしくない」と警戒を呼び掛ける。中でも福岡都市圏の地下を走る「警固断層帯」や、熊本地震を引き起こした「布田川-日奈久断層帯」は大阪と同様、都市機能をまひさせる地震を起こす恐れがあるという。

 主要活断層帯は、地表面に現れた長さが20キロ以上、過去千年間のずれが10センチ以上などの条件を満たすものを指す。このうち警固断層帯や布田川-日奈久断層帯に加え、「福智山断層帯」「雲仙断層群」については、政府が示す地震発生確率で「30年以内に3%以上」と最も高いSクラスに分類されている。

 18日の地震発生時、大阪市内のホテルに滞在していた高知大の岡村真名誉教授(地震地質学)は「初期微動が感じられず、すぐに大きな揺れが来たので直下型地震だと分かった」と話す。その上で「九州でも近い将来、同様の直下型地震が起きる可能性は十分にある」とし、警固断層帯の「陸側」への注意を促す。

 警固断層帯は2005年の福岡沖地震で海側に当たる北西部が動いたが、南東部の陸側はエネルギーを蓄積したまま。福岡市の警固断層調査検討委員会で委員長を務めた磯望氏も「陸側は大きな地震が起きる可能性が高まっている。今後、数十年は注意が必要だ」と指摘してきた。

 磯氏によると、福岡市や福岡県太宰府市では震度7クラスの揺れも予想される。警固断層帯が動けば、平行して走る主要活断層帯の「宇美断層」や、福岡空港近くを通る「石堂-海の中道断層」が連動し、より大規模な災害となる可能性もあるという。

 「熊本市でも都市型地震への注意が必要だ」と指摘するのは東北大の遠田晋次教授(地震地質学)。熊本地震から2年以上が経過した今なお、布田川-日奈久断層帯では、八代海や熊本平野に及ぶ広い範囲で体に感じない程度の余震活動が続いているという。

 遠田教授は「18日の地震のように、マグニチュード(M)5や6程度の規模でも、内陸直下型の地震が発生すれば、大きな被害が出る恐れがある」として、老朽化した塀や建物の点検が急務だと訴えた。

=2018/06/19付 西日本新聞朝刊=

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