佐賀県が耐震診断を義務化 避難ルート沿道の建築物 九州初、大型地震に備え

 佐賀県は大規模地震の発生時に住民避難や物流確保の動脈となる「緊急輸送道路」のうち主要ルートを指定し、沿道にある耐震性の不明な建築物の耐震診断を所有者に義務付けることにした。7月にルート指定と事前説明会を行い、8月から義務付ける。国土交通省は南海トラフ地震などへの備えとして5年前に都道府県に対応を要請、大阪や愛知など15都府県が既に義務化しているが、九州では佐賀県が初めて。

 2年前の熊本地震でも倒壊した建物のがれきが道路をふさぐケースがあったことなどから、佐賀県は避難路や輸送路の安全確保を図り、被害の最小化を目指すことにした。

 耐震診断が義務付けられるのは、1981年以前の旧耐震基準で建てられ、倒壊した場合に道をふさぐ恐れがある建築物。県が定めた緊急輸送道路の国道や主な県道のうち、特に重要と判断するルート沿いを対象とする。

 東日本大震災を教訓に、耐震改修促進法が2013年に改正され、都道府県は沿道の建築物の耐震診断を義務化する路線を指定できるようになった。佐賀県によると、14年度調査では、緊急輸送道路沿いで耐震性が不明な建築物は約370棟に上っている。

 耐震診断の費用は国、県、市町で全額負担する。耐震性不足と診断された建築物の補強や建て替えにも補助金を出し、所有者に改善を促す。県は関連事業費3317万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を定例県議会に提出している。

=2018/06/21付 西日本新聞朝刊=

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