「兼業」で失職の北口氏、熊本市議に復職 不服申し立て受け、知事が議決取り消し

 地方自治法の兼業禁止規定に違反したとして、熊本市議会の決定により市議を失職した北口和皇(かずこ)氏(60)が申し立てた不服審査で、熊本県は12日、蒲島郁夫知事が決定を取り消す裁決を行ったと発表した。裁決は11日付。北口氏は市議会決定時の3月にさかのぼって復職した。

 裁決は、北口氏が組合長を務めていた熊本市漁業協同組合が、2015年度に受託した市の外来魚駆除業務の委託料(約214万円)のうち、熊本県内水面漁連から一部再委託を受けた業務(115万円)は市からの直接請負には該当しないと認定。この結果、市漁協の事業収入に占める市からの業務委託料の割合は約31%にとどまり、兼業禁止規定に抵触する50%前後に達していないと判断した。

 市議会は、一部再委託分を含めると市漁協の事業収入の67%を占めるとして、3月26日に全会一致で失職を決定していた。

 北口氏は代理人弁護士を通じて「法にのっとって正しい判断を示していただいた。市議会側には知事の判断を尊重し、訴訟により混乱を深めることのないようお願いしたい」とコメント。蒲島知事は「市議会の議決は重い判断だったが、県としては公正な立場で兼業禁止に該当するか否かを法律的に審査し、裁決に至った」と述べた。

=2018/07/12付 西日本新聞夕刊=

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