給食誤嚥 市に賠償命令 地裁久留米「応援要請遅れた」

 給食の誤嚥(ごえん)で重い脳障害を負ったのは学校側が安全確保を怠ったのが原因として、福岡県久留米市立久留米特別支援学校に通っていた河村啓太さん(20)と家族が市などに計約1億9千万円の損害賠償や見舞金の支払いを求めた訴訟の判決で、福岡地裁久留米支部は10日、市に500万円の賠償を命じた。学校事故の障害見舞金を支給する日本スポーツ振興センター(東京)への請求は棄却した。

 判決によると、脳性まひで身体障害1級の認定を受けていた河村さんは中学部在籍中の2012年9月、担任教諭の介助を受けて給食を食べていたところ、のどに詰まらせて窒息。病院に搬送されたが、約30分間心肺停止状態になったことで重い後遺症を負った。

 市側は「担任は口の中を確認して背中をたたいた。他の教諭も処置に当たった」と主張したが、青木亮裁判長は「誤嚥による窒息は緊急事態。担任は口の中の食べものを自ら除去しようと試み続け、応援要請が遅れた」と認定した。一方で、センターへの請求は「障害の程度は著しく重篤となったものの、事故前と同じ脳障害のため見舞金を支払う義務はない」とした。

 大久保勉市長は「市の主張が一部認められなかったことを重く受け止める」とコメントした。

=2018/08/11付 西日本新聞朝刊=

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