「幼児は上へ」尾畠さん経験生きた 山口2歳児発見

藤本理稀ちゃんを発見したときの様子を話す尾畠春夫さん=16日、大分県日出町の自宅で
藤本理稀ちゃんを発見したときの様子を話す尾畠春夫さん=16日、大分県日出町の自宅で
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 山口県周防大島町で帰省中に行方不明になっていた藤本理稀(よしき)ちゃん(2)を発見した大分県日出町の尾畠春夫さん(78)は16日、戻った自宅で取材に応じた。「2歳ぐらいの子どもが山に入ると、上へ上へと登ることを2年前の捜索で学んでいた」と、過去の経験が生きたことを明かした。

 尾畠さんは2016年12月、同県佐伯市宇目で行方不明になった2歳女児の捜索に参加した。女児は21時間後、最後に確認された畑から約2キロ離れた山の斜面にうずくまっているのが見つかったという。

 今回も、理稀ちゃんの帰省先の曽祖父方周辺には山があった。「絶対上に向かったはず」と15日早朝、最後の目撃現場から山へ延びる林道の周辺を捜索。途中、草が踏まれておらず人が入った形跡は感じられなかったが、経験則を信じて捜し続け、延べ約380人を動員した警察や消防に先んじて見つけた。12日に行方不明になって以来、3日ぶりの保護となった。

 今後、理稀ちゃんに会う機会があれば「みんなに喜ばれることをしなよ、と言いたい」と話した。

 東日本大震災や熊本地震などでボランティア活動に取り組み、他の参加者らから「師匠」と呼ばれて慕われる尾畠さん。「65歳までやった鮮魚店の商品を皆さんが買ってくれて、生きてこられた。その恩返しです」と繰り返した。

 「全然疲れていない」といい、18日には約半月ぶりに西日本豪雨で被災した広島県呉市に入る予定。来春には「夢の一つ」として、沖縄県の洞窟(ガマ)で戦死者の遺骨収集をしたいと意気込んでいる。

=2018/08/17付 西日本新聞朝刊=

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